「テレフォン人生相談」(ニッポン放送・月〜金曜11時〜)先週のハイライト。今回ピックアップしたのは5月29日(金)放送の加藤諦三パーソナリティー回。
結婚したばかりの夫からDVを受けているという妻からの相談。

お風呂のお湯をぶっかけられた!
相談者は53歳女性。夫62歳。子どもはいない。
「結婚してからですね……というか、籍を入れた(※婚姻届けを出した)途端に性格が変わったというか、私への対応が変わったというか。すぐに、何かあると激昂するようになり、そのうちに『男というのは口では女性にかなわないから、暴力でどうにかするしかないんだ』と」
いきなりのDV宣言! 何なのその理屈……。この宣言通り、1カ月ほど前、警察からDV認定を受けるような事件が起こったという。パーソナリティーの加藤諦三が事件の詳細を掘り下げる。
「アナタが警察を呼んで、警察の方で『これはDVだ』と言ったということですか?」
「実際には夜逃げて、そのまま交番に行ったんです」
「これがはじめての事件ですね?」
「具体的にそういう形(警察に相談)になったのはそうなんですが、実際には一緒に住みはじめてからというか。そういうこと(DV)になるんじゃないかと思うような暴言とかですね、『もう殴るしかない』みたいなことを言われたりとかして。寝てる間にトイレに入ってスマホで叔母に助けを求めたりっていうことは何度かあったんです」
この相談者夫婦、もう長いこと一緒に生活をしてきた熟年夫婦なのかと思いきや、結婚したのは半年前。相談者は初婚だが、夫には離婚歴があり、半年ほどの交際期間を経ての結婚だったという。
「アナタの目から見ると(交際期間の)半年の間は、DVなんていうことが考えられもしない優しい男性だったわけですよね?」
「他の人たちの中でも、私の前でも穏やかで優しい人ということで通っているというか、実際付き合っていた時もそうでした」
「“外で子羊、家で狼”っていう言葉があるようにね、結婚すると人が変わるっていうのは、相手からすると非常に驚くべきことなんだけれども、世の中ではどこにもあることなんです。そのレベルを超えているということですね?」
それでは、警察からDV認定され、相談者自身も「決定的だ」と思ったという事件はどんなものだったのだろうか。
「彼がいたところがお風呂の中だったので、彼がつかむものがなかったから、風呂桶にお湯をたくさんくんで、お風呂の外にいた私にすごい勢いでザバッとかけたわけです。いきなり激昂してですね」

相談者の説明がざっくりしていたので詳細は不明だが、話しぶりからすると、かけられたのは熱湯というわけではなさそうだ(湯船のお湯なのかもしれない)。殴られるよりは肉体的なダメージは少ないものの、室内でお湯をぶっかけられるというのは確かに精神的ダメージはデカい。
「ちょっと、あまりにもひどいというか……」「手元にあったのがお湯だったので、お湯をかけられたわけですが、もしそばにあったのが他の物だったら、それで殴られていたかもしれないというか」
この件も含め、これまでの経緯を説明したところ、警察の方からも「別居を勧める」と言われているという。しかし夫の側はその後、相談者に対して非常に優しく接しているようで、「絶対に別れたくない。一緒に絶対にいたい」と言っているのだ。
「ただ、人間って60を過ぎてから、そういう気性が急に変われないのではないかという風に私は思っていて。彼を信じるのはちょっと難しいなという風に思っているので……」
変わったのではなく、そもそもそういう人だった
この日の回答者は弁護士の野島梨恵。
「まず、ご主人が変わるか変わらないかっていうと、これは私の個人的な見解ですけれども、端的に変わらないだろうと思っていて」
相談者は「結婚後に変わった」と言っているが、結婚後が本来の姿であって、変わったわけではないのではないかと指摘した。
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