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超巨大な普通のおっちゃんがお金に困りながらもヒーローとして活躍する漫画「巨大ヒーローがお金に困る話」が斬新な世界観で面白いです。

「TIGER & BUNNY」「ワンパンマン」「僕のヒーローアカデミア」などを例に出すまでもなく、スーパーヒーローが企業と契約して活躍する姿を見るのはもはや珍しくなくなりました。そんな中でも同作がユニークなのは、巨人がヒーローとして活動するにあたっての金銭面がやたらリアルに描かれていて、おまけに主人公“ダイゴさん”のビジュアルが、ガチで普通のおっちゃん(巨人だけど)という点。

巨人は人間の1万倍のカロリーを必要とするため食費だけでも莫大であり、衣料品や居住設備には小都市に匹敵する規模のお金が必要になります。それらを支える職員も大量に必要で、人件費も大企業並み。そのため、巨大ヒーローは本来テキパキと活躍し、スポンサーロゴの入ったユニフォームをクールに着こなすことが求められるわけです。

ところがダイゴさんは体格こそ筋肉質だけど、見た目はごくごく普通。ランニングやツナギをラフに着て、とてもヒーローとして人気を集めそうなオーラは感じられません。実際、他の華やかなヒーローたちの人気に押されて、台所事情は火の車。起死回生を狙ったクラウドファンディングも目標額の1億円弱に対し20万円程度しか集まらない状態で、勢いに乗るルーキーヒーロー・アキラからも「巨大ヒーローとしてのプライドとかないわけ?」などと上から目線で説教される始末です。

普通の会社員だったら明日の心配で夜も眠れなくなりそうなこの状況。ですが、ダイゴさんは「いい時代になったもんだ」と、平和な空気に満足げな表情。それもそのはず、実はダイゴさんは世界で最初の巨大ヒーローであり、怪獣に街や人々が蹂躙(じゅうりん)される悲惨な時代を戦い抜いた古豪だったのです。


現在、巨大ヒーローにはそれぞれ担当区画があてがわれますが、最近大きな戦果のないダイゴさんは、怪獣がほとんど現れないという大田区の担当。そんな中、アキラのいる品川区に凶悪な怪獣が出現します。

ヒーローが勝ち続ける日常に慣れ、誰もがアキラの勝利を疑いませんでしたが、アキラは怪獣の猛攻に遭い、腕と脚を切り落とされる大ピンチに陥ります。
担当区画外に怪獣が現れた場合は、保険が効かないので「出動しない」のがセオリー。しかし、「行っちゃダメです!」という周囲の静止を「私一応ヒーローだし」の一言で悠然と振り切る終盤の展開は、まさかの王道な熱さでカッコイイ……! アラフィフなダイゴさんが見せつける“本物のヒーローっぷり”は、ぜひ漫画本編で。



Twitterでは作品の読者たちから「こんなおっさんになりたい」「終盤の戦闘シーンは手に汗握る」「チートみたいな能力じゃなくて長年の経験と知識だけで戦うのすっごいかっこいい」と大好評。
同作を描いたのは、YouTubeでさまざまなネタ動画を投稿しているコウノスケさん(@kounosuke0808)。コウノスケさんは漫画家としても活動していて、2019年には高野須翔名義で、巨人高校生が活躍する読み切り「巨人高校生 都々逸どんき」を『少年ジャンプGIGA』で発表していました。
今回の「巨大ヒーローがお金に困る話」はTwitterのほか、pixivとニコニコ静画でも公開中。世界観がしっかりしているので、シリーズでもっと読みたくなってくる内容でしたが、コウノスケさんいわく「続きは製作中」とのことです。早く読みたい!
「巨大ヒーローがお金に困る話」本編








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