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新潟県の「北方文化博物館」が文化財を守るために行った「素足での入館はご遠慮下さい」とのツイートが1万4000件以上拡散し、大きな話題を呼んでいます。
越後屈指の大地主・伊藤家七代の歴史と、新潟の地方文化を伝える北方文化博物館。東蔵は「再現することが容易でないもの」として、2000年に有形文化財に登録されたほか、所蔵する「雪村友梅墨蹟(梅花詩)」、所有する「旧新発田藩足軽長屋」が国の重要文化財に指定されています。
そんな北方文化博物館がツイートしたのは「【拡散希望】お願いです。日本家屋等文化財の建物に入る際は《素足での入館はご遠慮下さい》。夏はサンダルで外出する機会が増えますが『皮脂汚れ』が床につくと完全には落ちません。お子様ご友人にもお伝えいただき、どうか文化財を汚さないという意識のもとご見学いただきたくお願い申し上げます」という内容で、添えられた画像からは木の床にくっきりと残った足跡型の汚れが見て取れます。

北方文化博物館にツイートの経緯聞く
ツイートに至った背景について、ねとらぼ編集部は北方文化博物館に取材を申し入れました。
担当者によると、7月31日まで新潟では大雨が降っていたこともあり、おそらく「水たまりなどで足元が汚れた方がそのまま素足で入館されたと思われます」とのこと。今回は皮脂汚れに加え、泥のような汚れもあったから全体的に汚れが目立って見えていたと言います。

近代和風建築物や、文化財指定を受けている建物に関しては、建物を守るためにはだしでの入館を禁止したり、中には靴下の着用を義務付けたりしている施設もありますが、北方文化博物館に関しては観光バスで来訪するお客さんも多いということで、隅々までの靴下着用徹底はお願いしきれていなかったそうです。
担当者は「基本的に皮脂の汚れは完全に落とすことができません。そのため足の裏だけでなく、建築物に触れた際の手のひらの汚れも残りやすいです」と話し、ツイートには「文化財を守るためにはそういうことが必要なんだ」などの意見が寄せられていることから「このようなマナーはあまり知られていないのだなと再認識しました」と語りました。
今後については「必要な方のためにと以前から若干数の靴下やスリッパは準備していたのですが、お知らせしきれていない部分もありました。今回のことをきっかけに、積極的に告知を行ったり、こちらから素足のお客様にはスリッパなどをおすすめするなどしていきたいです」と話し、文化財がよりよい形でたくさんの人に親しんでもらえるような方法を模索したいと明かしました。
文化財を長く残すため、来館者側もできる配慮を考えていきたいですね。
画像提供:北方文化博物館(@hoppo_bunka)から
(Kikka)
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