群馬県にある温泉旅館の万座亭が、ネット上での風評に対し「SNSで取り沙汰されている件につきまして、当宿で宣伝目的の依頼などは一切しておりません」と公式サイト上に声明を公開しました。旅館の広報担当者はねとらぼ編集部の取材に対しても事実無根であると答えています。

万座亭が「炎上マーケティング」や「ステルスマーケティング」を行ったと誤認させかねないツイートが問題視されていました
きっかけは8月10日に投稿された、同宿を批判するツイート。夕飯の量が「多すぎて到底食べきれない」「シニア層がメインターゲットのはずなので、つまり廃棄前提」などと指摘する内容でしたが、投稿された食事の写真が一般的な量だったことから、ツイート主が炎上。ツイート主をやゆする「廃棄前提おじさん」といったセンセーショナルなワードがTwitterトレンド入りするほどの話題となりました。
発端となったツイート
このツイートを行ったのは、オンラインサロン「田端大学」の公式メディア「BIG WAVE」編集長のよりかね けいいち氏。ここまでであれば個人の感想で済む話でしたが、「田端大学」の代表・田端信太郎氏が「田端大学で請け負った万座温泉の炎上マーケティングだよ」「このご時世にあの温泉旅館、半年先までいっぱいになったらしいですよwww」などと投稿※。
※編注:半年先まで予約でいっぱいという事実は無く、記事執筆時点で翌日(8月14日)の宿泊予約も可能となっています。
田端氏は冗談のつもりだったようですが、ツイート内容を信じ、「炎上マーケティング」や「ステルスマーケティング」を本当に疑うTwitterユーザーも散見される事態となっていました。
半年後まで予約でいっぱいになったという事実はありませんでした
万座亭「事実無根」「予約が増えた印象もない」
万座亭の広報担当者はねとらぼ編集部の取材に対し、SNS上での広がりを鑑みてサイトで「宣伝目的の依頼は行っていない」との情報発信を行ったと説明。この時期は万座温泉としてはトップシーズンであるにもかかわらず、コロナ禍の影響で空室はまだあり、「ツイートにより予約が爆発的に伸びたという印象もありません」としました。
なお、ご飯の量が多いという意見については「多いという方もいらっしゃれば、豪華で大満足という方もいらっしゃいます」「ご高齢の方だと確かに食べきれないということはあります。リピーターの方ですと『少なめに』と一言いただいて、ご対応させていただくこともあります」と補足しました。
田端氏は別のツイートで「ステマの依頼主は、官邸から電通経由で官房機密費10億円」「万座亭さんから依頼を受けたなんて、誰も言ってない」「嘘を嘘と見抜ける人じゃないと、Twitterやっちゃダメ」といった投稿も行っていました。
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