ネットに数ある料理レシピから、プロのレシピだけを横断検索できるサービス「レシピけんさく」が便利だと話題を呼んでいます。

エンジニアの平田泰行(@hirayasu)さんが個人で立ち上げたサイト。ユーザー投稿型のレシピサイトは検索対象から除外し、食品会社や料理専門誌、料理番組といったサイトで提供されている約20万件のレシピのみ探せます。

基本的な使い方は料理や食材の名前を入力するだけ。検索結果には、料理のサムネイル画像とレシピの掲載元、材料等の情報が整理して表示されます。解説動画の有無や調理時間、エネルギーや塩分の量といった条件を加えて絞り込むことも可能です。

ネットでは「こういうの待ってた。プロのレシピだけ読みたかった」「サイトが分散していて探しにくい公式レシピをすぐ探せる」「検索結果に料理の写真と出典元がロゴ付きで載っていて、実に見やすい」と大好評。検索結果が出るまでの速さもユーザーを驚かせています。
編集部は平田さんを取材し、開発の経緯を聞きました。
―― 開発のきっかけは?
平田 料理好きの母が使えるようなサービスを作りたかった、自分自身が便利なサービスが欲しかった……というのもありますが、実際のところは新しく学んだ技術を試すための「習作」です。
―― ユーザー投稿型サイトを除外したのはなぜでしょう
平田 クックパッドに代表されるユーザー投稿型サイトは玉石混淆で使いづらかったこともあり、除外しました。これらのサイトを含めて検索するのであれば、Googleを使えば十分で、わざわざ自分で作る必要も無いと思います。
―― 開発にあたってこだわった部分は?
平田 フロントエンド(ブラウザ側)をとにかく高速に動作させることを目標としました。サイト内の遷移はHTMLを再読み込みせずに、ブラウザ側のJavaScriptで全て完結させており、検索結果などは必要なデータだけをサーバから読み込んでいます。
また、レシピのサムネイル画像は、事前に用意した複数のサイズとフォーマット(JPEG/WebP)をCDN(コンテンツ配信ネットワーク)経由で配信するようにして、なるべくサイズが小さなものを優先して利用しています。
―― 実現するうえで苦労された点は?
平田 サイトごとに材料やカロリー、調理時間などの取得方法を変更する必要があり、その定義情報を書いたりテストしたりするのがかなり大変でした。実際、この作業のほうが、プログラミングそのものよりも時間がかかっています。
また、サーバ上に置いたサムネイル画像が多すぎるため操作の際のメモリ消費量が激しくなり、管理が困難になってしまいました。結局、急きょクラウド(オブジェクトストレージ)に移行することで解決しましたが、ファイルが多すぎてコピー自体にも時間がかかり、半日くらい費やしてようやくコピーを終えることができました。
「レシピけんさく」はまだβ版。HIRATAさんは一部の要望に「今後設定で対象サイトを変更できるようにしたいと思ってます!」と答えており、今後の機能追加が期待されます。
協力:HIRATA Yasuyuki(@hirayasu)さん
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