ロボットが大好きな男子の気を引こうとして、思わず自分はアンドロイドだとウソをついてしまう女子高生を描く漫画の主人公が、健気(けなげ)すぎます。まぁ自業自得なんですけども。タイトルは『うそつきアンドロイド』。2月8日に単行本の1巻が発売されます。

このひと言がすべての始まりだった

緊張しがちで人前だと無表情になる女子高生・渡嘉敷ゆず。彼女は中学のとき、ロボットやアンドロイドが好きな男子・西表淳(いりおもて・じゅん)に優しくされたことで、彼のことを好きになってしまいます。
のみならず、彼を追いかけ、大して興味のない工業高校にまで入学。西表くんの気を引こうとするあまり、自己紹介のとき、自分はアンドロイドだとウソをついてしまいます。作戦は功を奏し、ゆずは西表くんと友達になれたものの、おかげで彼女はずっとウソをつき続けなければならなくなってしまったのでした。

当然のことながら担任の先生からは怪しまれ、目をつけられるハメに。また、西表くんからは「変形してみてほしい」と、目を輝かせながらお願いされるなど、次から次へとピンチが重なります。

クールな外見とは裏腹に、中身は完全に「恋する乙女」なゆず。ゆずがアンドロイドであると信じて疑わないアホな子・西表くんがカワイく見えて仕方ありません。家族以外にゆずの本性を知っているのは、同級生で親友の粟国宮古(あぐに・みやこ)だけです。
入学早々騒ぎを起こしたせいで、西表くんとともに放課後、裏庭を掃除するよう命じられたことすら、ゆずにとっては幸せなのでしたが、そこで彼女は、西表くんが同じクラスの男子たちに囲まれているのを目にします。もしかして、怖い人たちに絡まれている!?

こうなったら貫きとおすしかない
西表くんを助けなきゃ。慌てふためくゆずに親友の宮古が提案したのは、ゆずが実際にアンドロイドになるという方法でした。「今こそ嘘を本当にする時だ!!」。ゆずは、宮古にそう言われて奮起。自分なりに考えたアンドロイドへと「変形」します。
ウソをついたばかりに、アンドロイドのふりを貫き通さなければならなくなったゆずの、切なくもおもしろすぎる高校生活は、こうして幕を開けるのでした――。
同作は『週刊少年チャンピオン』で連載中で、作者は阿東里枝さん(@tanimikitakane)。SNSで話題になった「平野ノラさんとガンバレルーヤさんが戦う漫画」の作者でもあります。ちなみに単行本の1巻が発売される2月8日には、同じく阿東さんの漫画『ナメられたくないナメカワさん』の2巻が同時発売予定となっています。
(C)阿東里枝(秋田書店)2021
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