無名のアイドル候補生の一番のファンは、パパだった――。夢を追いかける娘のために、正体を知られないように応援し続けるパパを描いたマンガに「泣ける」「尊い」との声が寄せられています。「ファンって、なろうと思ってなるもんじゃない」。

「『売れないアイドルの実娘を推す父親』の話」としてTwitterにアップされたこの作品。もとは「サイリウム・パパ!」というタイトルで作者のもくはち(@moku_hachi)さんが同人誌即売会で頒布したものです。
会社員の今池さんには、あゆみという一人娘がいます。彼女は、「アイドル未満」とも評されるアイドルの候補生で、ファンらしいファンは1人もいません。今池さんは匿名でファンレターを書くことで、彼女を支えていたのでした。

娘はアイドル未満なんかじゃない。そう思いたい今池さんは、アイドルオタクの同僚・中村さんに思わず問いかけます。
「アイドルってなんなんだろう」。

そんなある日、娘のあゆみはソロステージに立てることになります。彼女は、匿名のファン(実は今池さん)が来てくれるはずだからと、やる気になっています。
けれどその日、今池さんは仕事でステージを見にいくことができませんでした。もちろん、匿名ファンの正体が自分であることを明かせないという事情もありました。
結果、あゆみは観客のないままソロステージを終えることに。落ち込むあゆみに、今池さんは「そんなに苦しいのなら無理してアイドルを続けなくても」と言ってしまいます。
娘を思う父親としての言葉でしたが、もちろんあゆみは大反発。「今日のステージ観に来てもないのに、なんでそんなこと言うの!?」。親子のあいだに大きな溝ができてしまいました。

娘を傷つけてしまったと思い悩む今池さん。1人雨のなかを歩いていると、声をかけてきたのは、アイドルオタクの中村さんでした。彼女は先日、今池さんが問いかけた「アイドルってなに?」の質問に対する自分なりの答えを教えてくれます。
「アイドルとは、ファンが自然と応援したくなる人、ファンに応援されて輝く人」。
ゆえに、「ファン」もまた「なろうとしてなるものでなく、気づいたら心が勝手にファンになっているもの」である、と。
生粋のアイドルオタ中村さんの言葉に突き動かされた今池さんは、ついに「推し」が待つステージ会場に1人の「ファン」として一歩踏みだす決意をするのでした。
作品が公開されるとTwitterでは「電車で読んでめっちゃ泣いた」「尊い」といったコメントが多数寄せられました。
また、「娘ができてアイドルになったら一番のファンになろう」「推しは推せる時に推せ」と今池さんに共感する声や、「私も誰かの『生まれてきてくれてありがとう』に、なりたい」と、アイドルオタク中村さんのセリフに反応するものもありました。
アイドル、ファン、父親、娘と、いろんな立場の人に共感できる作品となっているようです。

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