ある名家の庶子が本家に引き取られ、義母と義姉と暮らすことに。いびられるかと思いきや――ほっこりハートフルな漫画『いびってこない義母と義姉』(作:おつじ)が単行本になりました。5月25日に発売です(897円、一迅社)。

一見いじわるな姉のようですが……

 主人公の美冶(ミヤ)は、名家・鴻蔵家の庶子。母の死を機に本家に引き取られることになりました。本家の義母と義姉には憎まれているはずと、美冶はどんな仕打ちでも受け入れる覚悟を決めます。

 初めて顔を合わせた2人の義姉は「臭い」「しみったれた顔」「ゴミと一緒に暮らすなんてごめん」と強烈な言葉を浴びせてきますが……美冶をお風呂できれいにして、おしゃれをさせようとしてくれたのでした。さらに義母は、「蔵にスペースが空いている」と美冶を蔵に住まわせるかと思いきや、父の荷物を蔵に運んで書斎を美冶の部屋にしてくれるというのです。この一家、優しい……!

思わず戸惑う優しい世界

 その後も義母と義姉は、豪華な食事に慣れない美冶を気遣ってくれたり、緊張して寝付けない彼女と一緒に夜更かししてくれたり、勉強を教えてくれたり……と、優しい世界に美冶が戸惑うほど。姉のまりかとありさは競うように美冶をかわいがり、一見厳しそうに見える義母も「マミー」と呼ばせるお茶目っぷり。

ムリに「おかあさま」と呼ばなくてもいい、という優しさ。マミー……(ほろり)

 メロドラマなどである「義母や義姉にいびられる」というお決まりの展開を180度ひっくり返したこの作品。意地悪そうなあおりからの優しい言動の落差がたまりません。ケンカもするけどチームワークのいい姉たちも、怖そうだけど優しくてノリのいいマミーもステキ。鴻蔵家の子になりたい……!

 同作は2020年9月におつじ(@otj024)さんがTwitterに投稿して話題に。その後も続編が公開されて反響を呼び、11月にはcomicPOOLで連載がスタートし、このほど単行本化。コミックスには30ページ以上の描き下ろしも収録されています。単行本発売に合わせて、LINEスタンプもリリースされています。

『いびってこない義母と義姉』

各種書店特典も用意されています

(C)おつじ/一迅社