つばめ(@tsubame_0320)さんがTwitterに公開した読切漫画「強豪校で剣道部の女の子が頑張る話」が重たい内容にもかかわらず、爽やかな読後感で揺さぶってきます。

主人公の東一華は少し引っ込み思案で、あまり学校が好きではない、ごく平凡な高校生。クラスでは毎日のように陰口をたたかれるので、本当は教室にも入りたくないぐらいですが、彼女を学校につなぎとめていたのが大好きな剣道の存在でした。

めきめきと剣道の実力を付けていくのに反比例するかのように、クラスや部活で孤立を深めていく東。自主練を二人三脚でサポートしてきた父は、その頑張りを知っているだけに、「“学校を辞める事”は“逃げる事”じゃないぞ」と、転校も視野に入れるよう優しく助言します。でも東は、最後の総体でクラスの奴らを見返してやりたいと、強い決意を口にします。


ところが総体直前に待っていたのは残酷にも、選手生命を左右するほどの大ケガ。医者からは「今すぐ手術をするべきだが、6月の総体には間に合わないかもしれない」「どうしても総体にこだわるなら、卒業後の選手生命を諦める覚悟でリハビリをするように」告げられます。そして「まだ 終われない」と覚悟を固めた東は、高校、そして人生最後の大会に臨むことになります。


高校生が一生残る障害のリスクを負ってまで大会参加を強行する姿は、なかなか肯定し難いもの。ですが、本作では学校でのいじめや、部活仲間とのあつれきを生々しく描写し、東の選択を有無を言わさぬ迫力で描ききっています。
この語り口は、本作が実は作者・つばめさんにとって半自伝的な内容であることと無関係ではなさそうです。つばめさんは2020年11月に「私の高校時代の話」との題で、本作の「現実バージョン」ともいうべき漫画も公開。その際、執筆理由について「今辛い思いをしてる人は誰よりも優しく、強い人です。それを伝えたくて(ひとりよがりになってしまいましたが)自分の高校時代を漫画にしてのせました」とつづっていましまた。
この記事では、次ページより「強豪校で剣道部の女の子が頑張る話」と「私の高校時代の話」の本編を掲載。両作を読み比べることで、現実での経験や、創作が果たす役割について考えるきっかけにもなるかもしれません。
つばめさんは、現在漫画のアシスタントとして活動中。3月には「グランドジャンプR30漫画賞」で準入選するなど、漫画家としての道を着実に歩んでいます。
作品提供:つばめ(@tsubame_0320)さん

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