元ラノベ作家志望の男が、かつて考案したキャラクターに転生し、忘れかけていた黒歴史にさいなまれる漫画「転生したら黒歴史だった」が、恥ずかしくも楽しいです。作者はTwitterで漫画を公開している矢尾いっちょ(@1203Yao)さん。なんて恐ろしい話を考えるんだ……。

夢を諦めて普通の勤め人になっていた主人公は、ある日交通事故で急死。作家志望時代に考えた「魔眼のアーク」として生まれ変わります。

しかしその服装は、すそが破れた黒のロングコートに、右目に眼帯、右手に包帯、左手は指出しグローブ、胸にはロザリオと、“そういうお年ごろ”を煮詰めたよう。かつて自分が熱心に考えた設定なのに、いざ実現すると気恥ずかしく、主人公はすれ違う人々に笑われながら「もっとなじみやすい設定にすればよかったなぁ……」と後悔します。

そんななか、眼帯に隠れた“悪魔の右目”がうずき、悪魔の接近を告げます。現れたのは、かつて深夜のテンションで思い付いた敵キャラクター。勢いだけで考えたので設定が甘く、「なんやおじけづいたんでんがな」「さっさと死にやがれでんがな!」などと、いい加減な関西弁とともに襲い掛かってきます。

過去の自分が残した設定の恥ずかしさに怒りを覚え、とうとう主人公は封印されし“悪魔の右腕”の力を解放。エセ関西弁の悪魔を粉砕すると、「黒歴史を全員滅ぼして、俺も死のう」と決意を固めるのでした。

漫画は「みんなも深夜で創作するときは気を付けよう!」と、教訓をもって締めくくられました。創作に限らず、SNS投稿やラブレターなども夜中に書くと危ないので、いったん朝まで寝かせてから読み返すのがおすすめです。
作品提供:矢尾いっちょ(@1203Yao)さん
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