湘南海岸の一帯に猛毒のクラゲ「カツオノエボシ」が大量に漂着しており、注意が必要です。遺骸であっても毒針が機能している可能性が高いので、決して近寄らないようにしましょう。
注意喚起のツイートを投稿したのは、海岸美化を専門とする団体・「かながわ海岸美化財団」。同財団によると、普段沖合に浮かんでいるカツオノエボシが南風に乗って吹き寄せられ、湘南海岸に大量に漂着しているとのこと。場所によっては1メートル間隔で点在していることもあったといいます。

カツオノエボシ

地面に落ちているとプラスチック片と見間違いそうで危険
カツオノエボシを見つけたときに注意すべきことは何か? 万が一刺されてしまった場合どうすればよいのか? 漂着の原因や対処法について、かながわ海岸美化財団に聞いてみました。
―― カツオノエボシの漂着が確認されたのはいつですか? 現在(30日時点)も漂着しているのでしょうか?
かながわ海岸美化財団: 1週間ほど前からちらほらと見かけるようになり、昨日(29日)の南風でドンと大量に上がってきた感じです。現在も漂着していますが、風が弱まったため、量は大幅に減っています。再び南風が強く吹いたタイミングで再漂着すると思います。
―― 特に漂着の危険が高いエリアはありますか?
かながわ海岸美化財団: 現状、茅ケ崎市域の海岸が多い状況です。
―― 改めてカツオノエボシの毒性とその症状について教えていただきたいです。
かながわ海岸美化財団: カツオノエボシの触手には毒針があり、外部からの刺激で針を発射する仕組みになっています。死後数日は毒針を発射する仕組みが稼働するため、打ちあがったものでも触るのは危険です。刺されてしまうと、電気ショックを受けたような強い痛みが走ります。
―― カツオノエボシを見つけた際、どのように対処するのがよいでしょうか?
かながわ海岸美化財団: カツオノエボシの触手は長い上に、見えにくいので、見つけた際は近寄らないのが一番です。海で遊ぶ場合は、ライフセーバーがいる海岸に行くのがいいかと思います。
―― 万が一刺されてしまった場合はどうすればいいですか?
かながわ海岸美化財団: 刺されてしまった場合は、真水で洗い流すのではなく、海水でそっと洗ってください。真水だと刺激になってしまい、さらに毒針が出る可能性があります。応急処置をしたあとは、すぐに病院に行くようにしてください。
連日猛暑が続いているなか、明日からはついに7月に入り本格的な夏を迎えます。海で涼む際には、有毒生物や水難事故に最大限注意しましょう。
※画像提供:かながわ海岸美化財団(Twitter/Facebook/公式サイト)
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