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小説家の小手鞠るいさん(@kodemarirui)がTwitterに投稿したスケッチブックの画。漫画家志望だった彼女の父が少年時代の記憶を描いた太平洋戦争時の絵ですが、描写が精細で、戦争の悲惨さが伝わってくると話題を呼んでいます。

小手鞠るいさんが最初に投稿したスケッチブックのページには、通学列車で移動中に米軍のグラマン社製戦闘機に機銃掃討を受け、多くの死傷者が出た様子や、岡山駅の貨物倉庫いっぱいに並べられた黒焦げの遺体が描かれています。
また、そのページには1945年8月6日に広島へ落とされた原爆の被ばく者が、顔や手が焼けただれた状態で岡山駅にやってきたときのことも。当時は「新型爆弾」で街が全滅したと聞かされ、原子爆弾だと分かるまではさまざまな流言がとびかっていたとのこと。担架で運ばれている人や松葉づえをつきながら歩く人など、当時の様子が浮かび上がってくるようです。
小手鞠るいさんはその後も、父親のスケッチブックに描かれた絵を公開。1945年8月15日に玉音放送を聞かされたときのことや初めてみた当時の天皇陛下に衝撃を受けたときのこと、戦後の闇市や米軍、トタン屋根の下での授業の様子などが描かれています。
Twitterではこれらの絵に対し、「お父様の当事者の記憶と精確な画力でその場の状況がよくわかりました」「両親ともに岡山出身です。よく母がグラマンから逃げて畑に飛び込んだ話をしていました。貴重なイラストありがとうございます」「お父様、お辛いことがたくさんあったと思います。とても貴重なスケッチブックですね」などとその絵を称賛するコメントが寄せられています。
また、いわゆる「グラマン」の正確な機種名や、「天変地異」という言葉は「驚天動地」が正しい、といったことを知らせるコメントも寄せられ、小手鞠さんはたいへん感謝しているそうです。
小手鞠さんは今後、これらの絵を全面的に使った単行本の企画を進めており、Twitterの反響によってますますその意義を実感しているということです。
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