学校では教えてくれない質問に阿須名久美(アスクミ)先生がズバリ答えてくれる漫画『アスクミ先生に聞いてみた』(作:後藤羽矢子)。今回は、友達が言っていた自分の話が愚痴か悪口か分からなくてモヤモヤする生徒に、悪口との向き合い方を教えます。

日常に潜む? 擬態悪口
昨日、友達が自分のことを話していたのを聞いてしまった2年生の諸口(もろぐち)さん。友達は「教科書を忘れることが多いし、返すのも忘れる」「頭悪いし、進学とか大丈夫かな」と言っていました。友達は諸口さんに気付くと慌てて「悪口じゃなくて愚痴だから」と、弁解してきました。

アスクミ先生に愚痴だから気にしちゃいけないかどうか尋ねると、「それは悪口です」と、キッパリ言い切りました。アスクミ先生は悪口と愚痴の違いは”人のパーソナル(人格)を悪く言うかどうか”と言います。
例えば、「上司が微妙なセクハラしてくる」というのは、その人が受けた迷惑を話しているので<愚痴>。「ハゲのキモメンのくせに」というのは、相手の容姿といった、迷惑とは関係ない悪意が含まれているので<悪口>と言えます。

「自分に非があるから悪口を言われても仕方がない」と思わせる悪口のことを、アスクミ先生は『擬態悪口』と言います。擬態悪口は4パターンに分けられます。その1、一番多くてタチが悪い<冗談擬態悪口>。「おまえの童貞臭、マジキツい」などのように、冗談めかして相手を否定することです。

その2、アドバイスしていると見えて相手を否定する<アドバイス擬態悪口>。その3、誰かの言葉を借りて相手を否定する<親身擬態悪口>。その4、作品に対し内容の批判ではなく作り手の人間性を否定して批評した気になっている<批評擬態悪口>。大抵の擬態悪口を言う人は悪口を言っている自覚がなく、指摘を受け入れないので厄介です。

以前はスルーすることが一番の対処法だと言われてきました。しかし、例えばセクハラに対し「自意識過剰」「深く考えすぎ」とスルーするのではなく、被害者がNOを言い続けてきたおかげで、今は「いけないことである」と認識が変わってきました。
擬態悪口についてもイヤならNOと言い続けないといけないと、アスクミ先生は言います。とはいえ、勇気もいるしリスクも伴うので、それを全員に無理強いすることはできないとも。

アスクミ先生の話を聞いて、自分も悪いところは直すから友達にも謝ってほしいと、諸口さんは考えを変えました。すると、諸口さんよりも先にアスクミ先生に相談してきた友達が登場。アスクミ先生のおかげで、お互いに謝り合って仲直りできたのでした。愚痴と悪口の線引き、気をつけたいですね。

(C)後藤羽矢子/竹書房
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