「カメラを止めるな！」で知られる上田慎一郎監督が3月23日、「レンタル部下」と題した新作短編をTikTokで公開。約2分半のショートフィルムにもかかわらず、「カメ止め！」を思わせるどんでん返しが詰まった内容が話題となっています。

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上田監督の「レンタル部下」本編

　本編では上司と思われる男性が「この成績じゃやる気ないと思われてもしかたないよ」と、女性を叱責する場面から始まります。

　一見ただの職場でのやりとりですが、2人はなぜかチラチラと「残り30分」を指すタイマーを気にしている様子。叱責はそのまま数十分に及びますが、タイマーが残り1分半になったところで、二人は何かスイッチが入ったかのように話をたたみにかかります。

「お前だから言ってんだよ」

「ありがとうございます　今は課長みたいにちゃんと怒ってくれる人いないので」

「飲みにいくか？」

「おごりですか？」

「お前反省してないだろ（笑）」

「（笑）」

　冒頭の険悪な雰囲気は一気に氷解し、どこかわざとらしさは漂うものの、爽やかなおしごとドラマのようなエンディングに……と、思いきやタイマーが鳴ると、女性は電卓を取り出し「“鞭と飴コース” 基本料6000円 指名料1000円 簡易台本指定が2000円 合計9000円になります」と事務的に代金を請求。男性もそれを聞いて、粛々と財布から代金を支払います。そう、実は2人の関係性は“部下と上司”ではなく、“レンタル部下と客”だったのです。

　映像はこの時点で約50秒。これだけでも現代社会のあれこれについて考えさせられるオチではあるのですが、続く展開ではさらに二転三転する先の読めない上田節全開に……。

　動画は公開から約1日で23万回以上の再生を記録。コメント欄では「すごい考えさせられるし面白い発想」「最初とは全く違う気分で見終わった」「素敵なラスト」「全部だまされた」と熱のこもった感想が寄せられ、Twitter上でも転載された動画が80万回近い再生数を記録するなど、SNS上で注目を集めています。

　上田監督は2022年11月に初の縦型ショートフィルム「キミは誰？」（全3話）を公開。2023年2月には、人類が次々と“説明台詞”が止まらなくなる奇病に感染していく「説明台詞オブ・ザ・デッド」を公開し100万回再生を記録するなど、ユニークな短編を何本か公開していました。

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100万回再生を記録した「説明台詞オブ・ザ・デッド」

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