サッカーJ1リーグ「ヴィッセル神戸」に所属するMFアンドレス・イニエスタ選手が、7月1日の明治安田生命J1リーグ第19節ヴィッセル神戸VS.北海道コンサドーレ札幌の試合を最後に退団することが決定しました。

5月25日に開催された会見で明かされたもの。会見の中でイニエスタ選手は、神戸に来てからの5年間について「良いときもあれば、苦しいときもありました。自分が神戸に来たときに目標として掲げていたタイトル獲得の達成だったり、ACLの2度の出場だったり、さまざまな歴史を刻んできました。しかし、同時に物事が思ったようにいかない、昨シーズンのように非常に苦しい時期もありました」と回想。
一方で、チームを去る決断に至ったことについては「自分はここ(神戸)で引退する姿を想像してきました。しかし、時に物事は希望や願望通りにいかないものです。まだまだプレイを続け、ピッチで戦い続けたいという思いは自分にあります。この数カ月間も激しいトレーニングを重ね、試合をプレイしてチームに貢献するための準備はできているという感覚でやってきました。しかし、それぞれの進む道が分かれ始め、監督の優先順位も違うところにあるという風に感じ始めました。ただ、それが自分に与えられた現実であり、リスペクトをもってその現実を受け入れました。最終的には、自分の競技面での現実と、自分がプレイし続けることに対して感じている情熱を掛け合わせた結果、ここを去ることがベストの決断だということをクラブとの話し合いの中で決めたました」と明かしています。
また、これまで自身を支えてくれた日本のファンに対しては「サポーターの皆さん。私を一員として、1日目から迎え入れてくれた神戸市民の皆さん。自分が訪れた各地のスタジアムで応援をしてくれた日本中のファンの皆さん。愛情とリスペクトをもって接してくれたヴィッセルサポーターの皆さん。自分がここに来た日から、あらゆる場所に応援に駆け付けてサポートしてくださり、本当にありがとうございました。皆さんのクラブへの愛情、そして自分への愛情、本当に感謝しています」とコメント。会見では涙を浮かべる場面もありました。
イニエスタ選手は現在39歳。2002年にFCバルセロナのトップチームに招集され、UEFAチャンピオンズリーグでデビュー。9度のリーグ優勝、4度のUEFAチャンピオンズリーグ制覇に貢献し、2015-16シーズンからバルセロナを退団するまでの3シーズンはキャプテンを務めました。
2018年に神戸に加入してからは、2019年に天皇杯決勝戦でキャプテンとして出場し、クラブ初のタイトル獲得に貢献。2020年にはAFCチャンピオンズリーグにチームとして初めて出場し、決勝トーナメント進出を果たしました。
J1リーグの通算成績は113試合出場21得点。Jリーグ優秀選手賞に3度選出(2019年、2020年、2021年)されるなど、日本でも輝かしい成績を収めましたが、2023年はこれまで先発出場がなく、J1リーグ3試合、JリーグYBCルヴァンカップ2試合と出場時間を減らしています。
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