おかげ横丁やおはらい町では、色んなバージョンの“アレ”が売ってます。
三重県の伊勢神宮は、古くから「お伊勢さん」と親しまれる有名神社です。その伊勢神宮には、神社でおなじみのあるものがありません。そのあるものとは、いったい何でしょうか。実は、伊勢神宮には「おみくじ」がないのです。

その理由は、昔から「一生に一度は」と憧れられたお伊勢参りをすれば、この時点でもう大吉なのでおみくじを引く必要がないからだとか(頼もしい)。また、もともとおみくじは普段から行ける身近な神社で引くものだったため、旅先の伊勢では行われなかったのだともいわれます。
ちなみに、伊勢神宮には特定のパワースポットもありません。公式サイトによれば、「あえていうなら神域すべてがそう」とのことです。また、正式名称も、伊勢神宮ではなく「神宮」といいます。皇室の祖といわれる神を祀り、神社本庁の本宗(他の神社とは別格の存在であることを表す尊称)にあたる神社ならではの呼び名です。どのエピソードも長年信仰されてきたからこその在り方で、そのシンプルさからは一種の風格すら感じられます。
なお、伊勢神宮にはおみくじがありませんが、おかげ横丁には、江戸時代お伊勢参りをしたくてもできない人の代わりに参詣した代参犬「おかげ犬」を模したおみくじや、干支をモチーフにしたおみくじ、招き猫をモデルにしたおみくじなどがあります。また、おはらい町周辺では、観光客に人気のご当地萌えキャラクター・碧志摩メグを使ったかわいらしいものをはじめとしたさまざまなおみくじの購入が可能です。

おみくじ1つにも、神社の在り方や地域の文化が反映されているのですね。
参考文献
筆者:近藤仁美(こんどう・ひとみ)
クイズ作家。国際クイズ連盟日本支部長。日本テレビ系「高校生クイズ」「クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?」など、各種媒体に問題を提供する。クイズの世界大会「World Quizzing Championships」では、日本人初・唯一の問題作成者を務める。