ジャニーズ事務所の故ジャニー喜多川氏による性加害問題を受け、同社との協業で得た86万円全額を寄付すると表明した音楽系企業FRAGMENTの対馬芳昭 代表取締役(関連記事)は、声明を掲載したnoteの記事に1万円超の支援が届いたことを明かし、この支援も寄付するとX(Twitter)で表明しました。FRAGMENTは、レコードレーベル「origami PRODUCTIONS」「ASTERI ENTERTAINMENT」を運営しています。

画像は9月7日に開かれたジャニーズ事務所の記者会見より
対馬氏は9月12日、自身のnoteで「ジャニーズ性加害問題に関して」と題した声明を掲載しました。そのなかで、対馬氏はジャニー氏による性加害問題について、「嘘偽りなく答えるのであれば『知っておりました』と言わざるを得ません」と明言。生前ジャニー氏に会ったことも、性加害の現場も見たこともないとしつつも、ネットなどを通じて過去にたくさんの人々が被害を訴えたことは把握していたとしました。
そのうえで、対馬氏は「性加害の上に成り立っていた会社の繁栄の一端を担った」「弊社の繁栄の一部もジャニーズ事務所からの売上である」「被害を訴えている方々がいるのにも関わらず気を止める事なく利益を優先した」という事実と向き合う必要があるとして、これまでジャニーズ事務所との協業で得た86万円全額を寄付すると明言しました。SNS上では、対馬氏による対応を「誠実な対応」「勇気ある行動」などと評価する声が多く見られます。

画像はFRAGMENTの対馬芳昭 代表取締役のXアカウント(@Yoshi_origami)より
対馬氏は同日、このような声を受け、「沢山のご意見をいただき皆様のお言葉に救われておりますが、今回私は反省する側におります」とXで発信。noteに1万円を超える支援が届いているものの、「そのお金は私ではなく虐待や貧困など様々な問題に直面し、自分ではどうする事もできない弱い立場の子供達に支援しようと思います」と表明しました。
また、対馬氏から寄付を受ける認定NPO法人フローレンスの駒崎弘樹 会長は9月13日、性加害問題をめぐる対馬氏の対応について、「ジャニーズ事務所とのご自身の関わりについて真摯(しんし)に向き合われ、それを社会に公に発信された勇気に敬意を表したいと思います」とXでコメント。
また、「ジャニー喜多川氏が行ってきたことは、許しがたい青少年への性加害です」と批判し、「ジャニー喜多川氏の性加害を知っていながら関係性を保ち続けていた企業、個人、メディアが猛省し、再発防止と性犯罪に甘い業界の風土を抜本的に変えることが求められていると思います」と訴えています。
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