コミュニケーションツール「LINE」に搭載された、災害時の「安否確認機能」。今回の令和6年能登半島地震では、地震などによる被害を周囲に知らせる目的で活用された一方、SNSでは「悪ふざけ」目的で使われたという報告も相次いでおり、それらの行為には批判が集まっています。ねとらぼ編集部は安否確認機能の開発意図などについて、運営元のLINEヤフーを取材しました。

LINE安否確認悪用に疑問の声(出典:PIXTA )
地震と無関係の理由で「被害あり」書き込みも
LINEのホーム画面上に表示された「安否確認」のページを開くと、今回の地震を受けた被害について「無事」か「被害あり」を選択でき、それぞれ具体的なコメントを書き込めます。内容は他の友だちに表示されるため、自身の被害状況を友だちや家族などに伝えることができます。

実際の機能(編集部撮影)

実際の機能(編集部撮影)
LINEヤフーの広報担当者は安否確認機能について「災害発生時の大きなニーズとして自分の安全を確保したいということと同じくらい、友だちや家族が心配で状況を知りたいというニーズがあると考えています。LINEの友だち関係には親しい人・身近な人が多いので、友だちの状況を簡単に知ることができれば災害発生時に不安を解消でき、安心してコミュニケーションをできるのではないかと考えて開発しました」と開発意図を説明します。
今回の地震では「1月15日現在までに、石川県をはじめ日本全国の1200万人以上のユーザーの方に登録していただき、SNS等で『連絡していいか迷っていた友だちのステータスを見て安心できた』などの声をいただいています」(広報担当者)とのことです。
しかし、SNS上では、実際に被災していないにもかかわらず「被害あり」を選んだり、今回の地震とは全く関係ない理由を書き込んだうえで、「被害あり」を選択するなど、機能を「悪ふざけ」目的で使っている人が周囲にいるという報告が続出。そういった行為に対しては「冗談でも面白くない」「笑えないおふざけ」「本当に安否情報知りたい人が埋もれて見辛いからやめてくれ」と批判の声が相次いでいました。
担当者はねとらぼ編集部の取材に対し、「自分の状況を正しく共有し、周りの方の不安解消やたくさんの安否確認の連絡を防ぐことでスマートフォンの電池の温存などにつなげていただきたいと考えています」と機能の本来の目的を説明。「登録した情報はいつでも編集ができますので状況にあわせて更新してご活用いただければと思います」としています。
なお、安否確認機能の使い方は公式サイトで説明されているほか、LINE公式X(Twitter)にも投稿されています。
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