令和6年1月1日に発生した能登半島地震では、人命救助・被災地支援のために自衛隊や全国の消防、警察などが出動しています。その中に多くの災害救助犬の姿があるのはご存知でしょうか。
災害救助犬は、地震や土砂崩れなどによって行方が分からなくなっている人を、すぐれた嗅覚を使って探し出す犬を指します。被災地で活動する災害救助犬はとても頼りになりますが、その姿をテレビやSNSを通じて知った人たちからは「靴をはかせてあげて」「足裏が心配」といった声が挙がることも少なくありません。
今回の地震にも出動している「NPO法人 北海道災害救助犬」(北海道登別市)は、そのような反応に対して靴をはかない理由をX(Twitter)に投稿しました。投稿は記事執筆時点で1万7000件以上の“いいね”を集めています。
NPO法人の見解
靴をはくリスク

NPO法人 北海道災害救助犬の説明によると「捜索の場面では犬達にとって、靴、場面によっては首輪さえ犬自身を危険にさせてしまう事もあるのです。犬は足裏で体温調整もしています、そして足裏から多くの情報も収集します。バランスをとり、グッと爪を立てて踏み込む事もします。なので、集中する捜索の時は靴は犬にとって情報源の遮断と気が散る物になってしまいます。捜索時犬達は臭いを頼りに自発的に行動します。首輪などは知らない場所では、何処かに引っ掛かると危険なので安全の為に外します。」とのこと。このように、被災者の命を救うためと犬自身を危険から守るために災害救助犬には靴をはかせていないそうです。



どのような救助・支援をするかは現場次第
また続けて「NPO法人北海道災害救助犬では、捜索においては靴は履かせず、移動時はハンドラーの判断に任せています。当会の犬達は皆、靴履いて歩く練習もしていますし、救助犬認定試験の中には、靴を嫌がる事なく履き歩行する試験内容も有ります。」ともコメントを出しています。
あらゆる想定に対応するために犬用の靴は持っていきますが、使用するかどうかはあくまでハンドラーの判断次第になります。国際災害救助犬認定試験でも靴の使用は決められておらず、ハンドラーに任せている点は各国ともに共通のようです。


ただ災害救助犬はハンドラーの愛犬でもあるため、決して無理はさせていません。被災地が本当に危険な状態であれば、強引に被災者を探すことは避けるそうです。

「災害救助犬」と聞くと、性格まで厳しそうなイメージを持ってしまいがちです。しかし実際には温和で甘えたがりの子が多く、NPO法人 北海道災害救助犬も「すべてハンドラーに褒めてもらうために頑張っちゃう、そんな感じです」と話しています。災害救助は大変な仕事ですが、けがや病気に気を付けながら頑張ってほしいですね。
今回の件についてコメント欄には「すごく勉強になりました」「脱帽です」「日々の訓練ありがとうございます」といった声が寄せられています。
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