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多くの飼い主が一緒に暮らす動物を“大切な家族の一員”として捉え、人生をともに歩んでいます。動物と暮らした時間は長くとも短くとも、深い愛情を持って接した分、飼い主にとって人生のかけがえのない一部となり、別れは深い悲しみとなって心身に押し寄せます。
ペットロスとは
愛する動物との死別による喪失感や混乱、後悔など、抱えきれないほどの悲しみによって心身が不安定になる状態を指す「ペットロス」「ペットロス症候群」。2023年、犬・猫を失った経験を持ち、現在はペットと一緒に暮らしていない1000人を対象に実施された「ペットロスに関する調査(アイペット損害保険)」では、ペットを失った人の約6割がペットロスを経験していると発表されています。
飼い主にとって非常につらい経験となり、カウンセリングを要するケースもあることから、「ペットロス」「ペットロス症候群」は今、メンタルヘルス上の大きな課題として多くの人が向き合っています。動物とのこれまでの日々を忘れたり、死を乗り越えたりすることはできないかもしれませんが、時間の経過とともに受け入れ、いつかふと思い出したときにあたたかい涙がこぼれるような“寄り添い方”はあるはずです。

第25回は飼い主・にゃんこ大好きさん/キジトラ猫「もも」ちゃん
そこでねとらぼ生物部では「ペットロスとの寄り添い方」をテーマに、読者にアンケートを実施。寄せられたさまざまなエピソードから、愛する動物との思い出や別れ、当時の心境や救われた出来事をご紹介していきます。現在動物と暮らしている人や、悲しみの渦中にいる人に寄り添うヒントとなれば幸いです。
第25回 飼い主・にゃんこ大好きさん/キジトラ猫「もも」ちゃん
―― ももちゃんのプロフィールと出会い、思い出や印象的なエピソードを教えてください
にゃんこ大好きさん:豪雨の日、「にゃーにゃー」と子猫の声がしたので探すと、車の下でずぶぬれの状態で震えている子猫を発見。周りに親猫の姿がなかったので、家に連れて帰り一緒に生活することになりました。
カリカリフードが大好きで、ちょー貪欲猫でした。カリカリフードの種類を変えても全く気にすることなく食べ、私が食事などをしているときでも真横に来て、ずっと手を伸ばし「クレクレ」して、お箸から物が落ちると拾う間もなく飛びついていたぐらいでした。
ももは特に人間が食べるマグロフレークの缶詰が気になっていたようでした。猫に食べさせてはダメなので、普段隠れて食していたのですが、ある日、ももが寝ているから大丈夫と思い、離れた場所で静かに缶詰を開けて振り向くと、もう足元にいたことが印象的です。
そんなももが突然ごはんを食べなくなり、水と点滴で8日間過ごしました。1年ほど前から水分不足気味だったので、点滴は動物病院で練習し、週2回程度していました。
腎臓の数値は年齢的にそんなに悪くないと診断されていました。まだまだいけると言われていたのですが、十二指腸にポリープが見つかりました。
―― ももちゃんと別れてからの心境や、救われた出来事などがあれば教えてください
にゃんこ大好きさん:23歳で虹の橋を渡りました。すごく、今までありがとうねと言う気持ちでした。毎日自宅に帰るといないという現実、細くて黒っぽいものを見ると尻尾に見えたりとつらいときもあり。
周りの知人などから、「最後は腕の中でゴロゴロ喉を鳴らし眠ったのであれば、猫はすごく幸せだったのではないか」と言われ、少し楽になりました。
―― 現在の心境を教えてください
にゃんこ大好きさん:現実を前向きに考え、楽しかったことなどを思い出し、涙から笑いに変えていこうと思います。
―― ももちゃんに伝えたいメッセージ
にゃんこ大好きさん:優しくて、キュートで少しドジなもも、23年間本当に本当に一緒にいてくれてありがとう。これからはいっぱいごはんを食べてまた、丸々太って幸せでいてね。
(了)
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