本の魅力を表した秀逸なキャッチコピーがX(Twitter)に投稿され、5万2000件の“いいね”が付くほどの注目を集めています。
投稿したのはXユーザーのYU ダイエットの参考にさん(@butter_coffees)。センジュ出版の広告ポスターで、「図書室に逃げた。本の中までは、誰も入ってこれなかった。」とよりどころになる本の魅力を伝えるものになっています。これにはYUさんも「なんか、めちゃくちゃ心にくる」とコメント。

読んで楽しむだけではなく、自分の世界に浸ることができるのが本の魅力の1つ。このコピーはどのようなきっかけで生まれたのでしょう。考案したコピーライターの安路篤さん(POOL inc.)にお話を聞きました。
コピーの目的は本屋さんを救うため
―― このコピーが出来上がった背景について教えてください。
安路: こちらは2020年にセンジュ出版の書籍「ぼくとわたしと本のこと」高原純一+SUN KNOWSのコピーとして制作されたものの一部です。当時はコロナ禍もあり、どんどん書店が姿を消していく状況でした。その中で書店と読者をつなぐべく、本の魅力と自由さを伝えるコピーを考え、店頭にポスターとして掲示していました。
今回のコピーのほかには、「映画で主人公が泣いた理由を、原作で知りました」「桃太郎は、本から生まれました」というコピーも制作しています。


―― 今回の反響についていかがでしたか。
安路: 2020年に制作したものが再注目されてとても喜ばしく思います。2021年にもX上の投稿で注目いただいたことはありましたが、まさか3年越しにと驚きました。当時から「学生時代を思い出してジーンとした」といった反響をいただいており、何か辛いことがあっても、本がよりどころとなって自分だけの世界の中に浸れるという点はいつになっても変わらないのだなと思います。

学生時代に図書室に入り浸っていた筆者からすると、当時のことを思い出すようで懐かしくなります。
Xユーザーからは「小学生の自分を思い出してしまった…」「これは本好きの暗黙的な共通認識」「私の場合、特に子どもの頃の読書の動機は9割これ」といったコメントも寄せられました。
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