かつて“世界一高層のスラム”と呼ばれた、南アフリカにあるタワーマンション「ポンテシティアパート」(通称ポンテタワー)。そこへ宿泊した人の記録がX(Twitter)で3万件以上の“いいね”を集めるほど注目されています。
“世界一高層のスラム”の現在
投稿者は、これまで74カ国を旅したというXユーザーの「Gtb」(@gtb_jk)さん。今回訪れた南アフリカ・ヨハネスブルグでは、1990年代にギャングが占拠し「世界一高いスラム」「入ったら15秒で死ぬ」と言われ、2000年代にリノベーションされたポンテタワー52階の民泊に宿泊したそうです。


Gtbさんがまず紹介したのは、タワーの外にある門と内部のエレベーターホール。いずれも複数人配置された警備員によってセキュリティが確保されており、案内された部屋の玄関にも二重のロックが設置されています。警備員は温かく迎え入れてくれたそうですが、一方で「タワー周辺は治安が悪いので1人ではなるべく出歩かないで」という注意も受けたとか。
室内は黒とベージュを基調にしたモダンな内装で、Gtbさんは「かつて荒廃していたとは思えないような立派な部屋。高層階だし普通にタワマンだな……」と驚いた様子。バスルームやトイレ、寝室が2つずつある広々とした間取りで、宿泊費は1泊約1万円とのことです。


窓からはヨハネスブルグの夜景が見渡せるのもポイント。建物内には売店や飲食店のテナントがあるほか、子どもたちの憩いの場も設けられていて、すれ違う住民も「観光客かい? 楽しんでね」とフレンドリーに接してくれたといいます。
地上54階建て、173メートルの高さを誇るポンテタワー。円柱状のタワー内側は空洞になっていて、空を見上げる吹き抜けは圧巻の光景ですが、Gtbさんは「荒廃していた時期は、ここにゴミが好き勝手捨てられ5階の高さまで積み上がっていた」という話を聞いたこともあるそうです。

平和なタワー内部の雰囲気から一転、周辺地域の状況については「建物はボロボロ、格子で囲われた窓、ゴミだらけの道、怪しい人々、と明らかに不穏な空気が漂っていた」と紹介。早朝にスーパーへ出かけようとした際も、タワーの警備員が「1人は危ない」とチップと引き換えに一緒についてきてくれたそうです。
Gtbさんは今回の宿泊を、「個人の感想としては敷地内の治安は問題無く、昔スラムだったという形跡も感じられなかった。住民も、挨拶してくれたりとマナー良くてキチンとした人が多い」と結論。一方でタワーの外は「一気に不穏なエリアとなる」とし、「移動する場合は配車アプリでゲートの前までタクシーに来てもらうのを強く推奨」と呼びかけました。
一連の投稿にXでは、「行ってはいけない場所みたいなやつで必ず名前が挙がる所だ」「ポンテタワーって普通に泊まれるのか!」など驚きの声が。「15秒は怖すぎる」「こういうレポート面白いです」「こんなことになってるの知らなかった」「最高の経験ですね」などさまざまな反響が上がっています。
画像提供:Gtb(@gtb_jk)さん



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