金剛力士と化したヒキガエルのフィギュアが、X(Twitter)で公開されました。力強くポーズを決めている姿が約27万回表示され、「ダイナミックなのに愛嬌あってすてき」と話題になっています。

ヒキガエルの特徴を落とし込んだ作品
投稿したのは、カエル作品の造形作家で生物学者の「かずたそカンパニー」(@kazutasocompany)さん。「人が人を感動させることの価値」を届けるべく、さまざまな作品を手作業で作っています。なお、制作したフィギュアなどはminneでのみ販売しています。
口を大きく開けた「阿形」と口を結んだ「吽形」を、それぞれ担当している2体のヒキガエル。丸みを帯びた体形などカエルの特徴が像全体に反映されていて、力強さに愛らしさが加わった雰囲気をまとっています。

背中にもこだわり
このポストに続けて、かずたそカンパニーさんは「背中でも語れるように こだわって作りました」と背面から撮った写真も公開。金剛力士ガエルたちの背中を見ると、多数のイボやヒキガエルの体表の質感をしっかりと再現しているのが分かります。

ユーモラスな金剛力士像の写真には、「ヒキさんはおクチ大きいから、阿吽の表情の違いがわかりやすいですね」「すごー!! 玄関に置きたい」「ご利益ありそう!!!」「ただただ美しさに引かれます」などの感想が寄せられました。
この他にも、かずたそカンパニーさんのX(Twitter/@kazutasocompany)アカウントでは、「ツノガエルの大黒様と恵比寿様」「アメフクラガエルの風神雷神像」などの作品を公開しています。
編集部は、作者のかずたそカンパニーさんに話を聞きました。
――制作にあたり、こだわったポイントを教えてください
かずたそカンパニー:本作品は、国宝である東大寺南大門の金剛力士立像を、ヒキガエルをモチーフにして作りました。筋骨隆々の金剛力士像の迫力をヒキガエルで再現するために、カエルの骨格、筋肉のつきかた、そして関節の可動域に至るまで、徹底的に研究しました。特にこだわったポイントは、台座や支えが無くても作品が自立するように、重心を完璧に調整したところです。これまでにも、カエルをモチーフにした仏像をいつくも制作してきましたが、本作品は今まで培ってきた創意工夫を全て取り入れた集大成を目指して制作しました。
――制作中、工夫や苦労した部分があれば教えてください
かずたそカンパニー:本作品は、全て手作業で制作しました。カエルの皮膚のリアルな質感を出すために、粘土を1ミリほどの大きさに指で丸めて、一粒一粒並べました。また、細い筆で何度も塗り重ねることで、悠久の時間経過を感じさせるような風合いに仕上がるように工夫しました。本作品の造形するのには約400時間かかりました。その制作時間を10秒に圧縮したタイムラプス動画をコマドリ撮影したのは特に苦労しました。全て手作業によって作品が生まれたという背景も含めて、ぜひ作品を観た人に感動や興奮を覚えてもらいたいです。
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