かつてNECから販売されていた「PC-98」シリーズで、Windows 95のインストールを試みる動画がYouTubeに投稿されました。30年近く前のハードとソフトを駆使する光景に、「懐かしい小学校のパソコン室にあったな」との声が上がっています。

キーボード付きのジャンク品
動画が投稿されたのは、ハードオフのジャンク品いじりが大好きなジャン太郎のYouTubeチャンネル。今回は、1995年に発売された「PC-9821V10」を8800円で購入しました。HDDはなく動作確認もされていませんが、キーボード付属という点が購入の決め手になったそうです。


まずは外観をチェック。前面にはオーディオ端子の他、Windows 95をインストールするのに必要なCD-ROMドライブとフロッピーディスクドライブが備え付けられています。
CPUとして使われているのはIntelのPentiumプロセッサ。CPUの性能を表す指標の1つであるクロック周波数は100MHz(メガヘルツ)であり、当時の最先端を行く製品です。現在では当たり前となったGHz(ギガヘルツ)表記に慣れていると不思議な感じがします。

背面にはコンセントやマウス、キーボード、プリンタ用の端子があります。今ではすっかりおなじみとなったUSBの最初の規格が策定されたのは1996年。ジャン太郎さんが購入した「PC-9821V10」には使われていません。

ディスプレイとキーボードをつないだ状態で通電確認。正面の電源ボタンを押すと起動音が鳴り、メモリチェックの様子がディスプレイに表示されました。問題なく動作することが分かったので、自前のHDDを本体内部に格納。まずはWindows 3.1を起動させます。
インストール作業開始
無事にWindows 3.1も起動したので、いよいよ本題であるWindows 95のインストールに着手します。しかし、ここで問題が発生。ドライブが故障しているのか、「CD-ROMドライブは使用できません」とのメッセージが表示されてしまいました。
そこで別のPCを使い、インストール用CDの中身をMOディスクにコピー。1枚では容量が足りないため複数のMOに移しました。外付けのMOディスクドライブは認識してくれたので、MO経由でPC-9821V10内部のHDDにもコピー。予想外なトラブルに見舞われながらも、ついにWindows 95をインストールできました。


Windows 95上でもCD-ROMドライブは使えませんでしたが、今回の目的そのものは達成しました。困難を乗り越えてPC-98にインストールする様子には、「久しぶりにPC-9821V10見ました」「ラッキージャンクゲットおめでとうございます。CD-ROMドライブは、当時の見つけるの大変そうですね」「この辺が、昔は20万円とかしたんですね」などの感想が寄せられています。

ジャン太郎さんはYouTubeチャンネルの他、X(Twitter/@JantaJunk)も運営中。人からもらったレトロPCや、4400円で購入した“大当たりの品”など、ジャンク品の動作確認や検証の様子を公開しています。
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