画面に不具合が生じているゲームボーイアドバンスSP(GBA SP)を、“魔法の道具”で修理する動画がYouTubeに投稿されました。記事執筆時点で、この動画の再生数は18万回を超えており、2000件以上の高評価を集めています。
ライン抜けを直したい
動画が投稿されたのは、ジャンク品の修理や改造に挑戦しているYouTubeチャンネル「ebikani DIY」。今回はディスプレイに「ライン抜け」が発生したゲームボーイアドバンスSPを、500円で購入したハンマーのような形状のハンダごての先端部分で修理できないか試してみます。


まずは、各所にあるネジを外してGBA SP本体を分解。バッテリーや基板、液晶ディスプレイを外装から取り外しました。
続いて液晶ディスプレイ側面にある隙間へ工具を差し込み、前面のカバーを分離。それまでカバーに覆われていたケーブルの接点部分が姿を表しました。
各パーツの分解が一通りできたので、通電して状態を再確認。やはり「ライン抜け」しており、画面には縦方向に2本の線が走っています。試しにゲームのスタート画面を表示させたままケーブルの接点部分をこすってみましたが、「ライン抜け」は改善されません。
熱で改善できないか?
ここで今回購入した“T字形こて先”の出番。こての熱で接点部分の導通を改善させる作戦です。付属品のゴムをはめ込んだら、先端部分を外した市販のハンダごてにセットします。通電させながら温度計で各部を計測してみたところハンダごて本体は約240℃で、T字形こて先は約160℃、ゴム部分は約100℃となりました。

いよいよ本題の修理作業に入ります。ゴム部分をケーブルの接点に押し当てていると、状態を改善させるどころか新たな「ライン抜け」が発生。幸いにもすぐ消えましたが、ヒヤリとする一瞬です。

熱を加えすぎると壊れてしまうので試行錯誤しながら作業を進めていると、突然ライン抜けの1本が消えました。見やすくなったゲームのタイトル画面を前に、「あっ消えた!」「すげぇ! 消えた!」と投稿者さんは大喜びしています。

見事に元通り!
投稿者さんは、“こて先の温度が低いため、接点部分を温めるのに時間がかかるのかも”と推測しました。もう1本のライン抜けが生じている接点部分にハンダごてを置いて少し待ってみると予想は的中。無事に2本のライン抜けが消えて画面は元通りになりました。

接点部分が冷めても画面にラインは走っていません。組み立てた後に再び電源を入れてみると、バックライトなども壊れておらず問題なく作動します。なお、修理および改造は自己責任のもと行いましょう。

コメント欄には、「これは便利だな」「消える瞬間感動「とても参考になりました」との驚きの声に加え、「サムネだけ見てどんな機能のハンマーなのかなと思ったら想像してたよりもめっちゃ小さくてわらいましたw」「ぶったたいて治すのかと思った」など独特な形状への感想も寄せられています。
投稿者さんは、X(Twitter/@ebikani06826931)アカウントも運営中。YouTubeチャンネルでは、3年分のホコリがたまったPS5のメンテナンスや激安で購入したCPUの動作確認の様子などを公開しています。
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