ねとらぼ
2025/02/05 21:00(公開)

巨大水槽に巨大古代魚をお引越し、死の危険もある薬を使い…… 命がけの作業に「見ているこちらもハラハラドキドキ」

魚たちにかける熱意と愛情がすごい。

 使い方や用量を誤ると魚たちに死の危険がある薬を使い、巨大な魚を安全に巨大な水槽に引っ越しさせる様子が、YouTubeチャンネル「ゆきゆき」に投稿されました。動画は記事執筆時点で15万回以上再生され、2300件をこえる高評価が寄せられています。

【引越し】死の危険がある毒薬を大量に使って成長しすぎた巨大魚を水槽から取り出してみた

 動画を投稿したゆきゆきさんは趣味の1つとして自宅に「古代魚水槽」を立ち上げ、バラマンディやアカメ、ダトニオなどの巨大な古代魚を飼育しています。以前はずっと憧れていたというブラックバスの飼育をスタート、お迎えしてから2カ月後の様子を見せてくれました(関連記事)。

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巨大魚を巨大水槽へと移動させる

 そんなゆきゆきさんは今回横幅が2メートルにもなる、特注の巨大水槽を購入しました。この水槽は5年間使用した旧メインの150センチ水槽に代わる新たな古代魚水槽となり、バラマンディとアカメが泳ぐことになるそうです。

カンテツ製巨大水槽
2メートルの巨大水槽を購入・設置しました

 しかし2匹を移動させたくても、どちらも体が大きくパワーがあることから、網や袋で移動させることは困難です。そのためリスクはありますが、人も魚も一番ケガをせずに移動できる方法を試していくとのこと。また、今後魚を水槽から出す機会がほぼないだろうことを考え、同時に身体測定もしたいと考えているそうです。

 今回ゆきゆきさんが試す方法、それは「魚用の麻酔を使う」こと。麻酔薬を使えば魚を安全に移動させることができますが、その反面で使い方や用量を間違えると二度と目覚めない可能性もあるという、非常に危険な一面もあります。

麻酔で眠らせたら
古代魚たちを麻酔で眠らせ移動させます

 注射や吸入で麻酔をかける人間や動物とは異なり、魚の場合は水槽内の水に麻酔をかけて眠らせる形になるとのこと。大切な魚たちが二度と目覚めなかったら……と考えると怖いものの、現状はこれしか方法がないのだといいます。

 今回使用する麻酔薬は、魚類、甲殻類用のもの。水に麻酔薬を溶かして使用しますが、原液が魚の体につくと穴が開いてしまうほどの強い薬なのだそうです。使用時は5000〜2万倍に希釈すること、この瓶1本で2トンの水槽に入っている魚を眠らせられることを考えると、いかに強い薬なのかよく分かりますね。

1トン
これ1本で2トンの水槽にいる魚に麻酔がかけられるとのこと

 ゆきゆきさんは今回魚の移動に立ち会ってくれているプロの助言を受け、まずは麻酔薬を薄めに希釈し、少しずつ水槽に入れて様子を見ることに。プロによると麻酔の効きやすさには個体差があり、また体重によっても麻酔の効きやすさが異なるそうです。

 この後は薬を入れる→魚体にやさしい網で魚を捕獲→身体測定をする→大型水槽に移動させるという流れで魚たちの引っ越しを行います。魚に麻酔をかける際は量が合っていればすぐに効き、麻酔が入っていない水に入れると数分で元の状態に戻るとのこと。果たしてうまく麻酔をかけ、引っ越しを成功させることはできるのでしょうか……!

 この後の流れを確認したら、いよいよ魚に麻酔をかけていきます。魚に直接薬液が当たらないように気を付けつつ、薬液を水流に乗せてかくはんしていきます。ゆきゆきさんによると完全に麻酔が効くと、魚は腹を向けて転覆状態になるのだとか。

投薬開始
いよいよ投薬開始です

 数回に分けて少しずつ薬液を入れていくと、魚たちの動きが鈍くなってきました。麻酔の時間が長引くと魚たちの負担になるため、怖い気持ちを抑えつつ薬液を入れていくと……まずは体が小さいアカメに麻酔が効いてきました。

 アカメの状態を見て水槽から取り出し、身体測定をすると体重は5キロ、体長は約67センチでした。測定が終わったらすぐ大型水槽へ移動し、アカメの引っ越しが完了しました。

体長67センチ
まずはアカメを移動、体長は67センチでした

 アカメに十分な麻酔がかかる状態でも、体の大きなバラマンディにはまだ麻酔が完全に効いていないようです。プロの助言を受けつつ麻酔の量を増やしてもなかなか効かず、恐る恐る麻酔の量を増やし続けると……なんとか麻酔が効いてくれました。

 すかさず網に入れて身体測定をすると、その体重は驚異の14キロ、体長は約88センチでした。その大きさに驚きつつ新水槽に移動させると、幸いにもバラマンディはすぐに泳ぎ出してくれたのでした。

魚の体長を測る
お次はバラマンディ、体長は88センチもありました

 なんとか2匹の引っ越しを終え、「古代魚や熱帯魚をやってきて一番緊張した」と語るゆきゆきさん。バラマンディが麻酔にかかる量の薬液を一気に入れていたらアカメは永遠の眠りについていたかもしれないと話しつつ、麻酔をかける際は徐々にやることが大切だと再認識した一行なのでした。

徐々にやるの
麻酔をかける際はプロの指導の元、徐々に薬液を増やすことが大切です
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翌日の2匹の様子は……

 翌日。水の濁りが取れ、これで本当に新たな水槽の設置、バラマンディとアカメの移動が完了しました。巨大な魚2匹を移動させたゆきゆきさんは、全身が筋肉痛になってしまったそうです。

新水槽完成
ついに新水槽が完成しました!

 新たなメイン古代魚水槽は横幅が2メートル、奥行が1.2メートル、高さは80センチ、水量が1920リットルもあります。さらに濾過槽には450リットルの水が入ることから、総水量は驚異の2370リットルになるのだとか……! なお水槽やろ過材、ポンプや加工費などを含めたお値段は130万円。前の水槽は約40万円だったそうです。

今までの
バラマンディが悠々と泳げる広さになりました

 新たな古代魚水槽を見つつ、古代魚は人の意見に左右されずに自分が納得できる飼育をするべき、麻酔はプロに頼むかプロが一緒にいる場面でなければ絶対にやるべきではない、大きな魚は飼育が難しいことからいろいろな条件・環境に余裕がない人は自身の動画で楽しんでほしいと、古代魚に対する熱い思いを語るゆきゆきさんなのでした(※ゆきゆきさんは、プロの助言の元、細心の注意を払って麻酔薬を使用しています。専門的な知識が無い人はまねしないでください)。

どんな理由が
古代魚にかける熱意と愛情を感じます
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「見てる方もドキドキした……!」「無事にお引越し終わって安心しました!」の声

 動画には「軽率に真似をするなと言えるの素晴らしいですね!」「無事にお引越し終わって安心しました! ゆきゆきさんの愛情を感じます」「見てる方もドキドキした……! 夢のような水槽、おめでとうございます」「素晴らしい 愛を感じますね!」「見ているこちらもハラハラドキドキ」といった、たくさんのコメントが寄せられています。

 ゆきゆきさんはYouTubeチャンネル「ゆきゆき」とInstagram(@yuki_ariyasu)、X(Twitter/@ariyasuxxx)に、古代魚水槽や釣り、車やバイクに関することなどさまざまな動画や写真を投稿しています。また、オンラインショップではオリジナルグッズも販売中です。

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