普通に写真に撮っただけでは読めない石碑の碑文が「LiDARスキャンしたら読めた」というX(Twitter)の投稿が注目を集めています。記事執筆時点で約1万件の“いいね”を記録。
iPhoneのアプリで碑文が読めるように!?
Xユーザーの月をみるもの(@bamboo4031)さんが、福岡県糸島市にある「伊都国歴史博物館」で撮影した石碑です。その石に刻まれた文字があることは分かるものの、風化の影響もあり読みにくくなっていました。

このままでは書いてある文字が読みにくい
伝統的な拓本(紙と墨で文字や文様の凹凸を写しとる手法)が思い浮かびますが、投稿主さんはiPhoneのアプリで解決。対象物を3Dデータ化する3Dスキャンアプリ「Polycam」で表面の凹凸を測定することで、その部分が強調される形になって碑文が読みやすくなるようです。
ちなみに同アプリはLiDARセンサーが搭載されたデバイスでのみ使用できます。

3Dスキャンによって余分なテクスチャがなくなり、凹凸がハッキリして碑文が読みやすく
また、複数の視点で撮影した写真を解析してサイズや形状を調べる手法「フォトグラメトリ」でも確認したところ、こちらの方がより鮮明に文字が読み取れる結果になっています。「此道より東 福岡領」と読め、領地の境界を示すために建てられた境界石(領境石)のようです。

こちらは30枚くらいの写真を使用したフォトグラメトリによる3Dイメージ
その場ですぐに確認したいときはLiDARスキャンが便利
思わぬ活用方法に感動の声
LiDARスキャンで碑文を読むという発想に、Xでは「こんな使い方が!」「要は強制的にテクスチャ剥がして、オブジェクトの形を認識できるってことか…本職だけどこんな使い道思いつかなかったわ」「すごいですね。趣味で先祖調査をしているんですが、墓石がだいぶ傷んでいて読み取れないことが多いんです。早速試してみようと思います」などのコメントが寄せられています。
2023年6月には、奈良文化財研究所と文化財活用センターによるクラウドファンディング「ひかり拓本プロジェクト」から実現したアプリもリリースされています。こちらは石に刻まれた文字や文様に対して、さまざまな角度で光を照射・撮影してできた影から画像を合成する技術「ひかり拓本」がスマートフォンで体験できるもので、iOSとAndroidで利用できます。
画像提供:月をみるもの(@bamboo4031)さん
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