40年代にファッションスクールを中退したおばあちゃんがスケッチしたデザインを、時代を超えて孫娘が製作する動画がYouTubeで話題に。おばあちゃんと孫の絆もさることながら、そのセンスにも称賛が集まったこの投稿は、記事執筆時点で19万回以上再生されています。

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おばあちゃんのデザインが孫娘の手でよみがえる

 この動画が投稿されたのはYouTubeチャンネル「Julia 」(@_boringbb_)。Juliaさんのおばあちゃんは1940年代にファッションスクールへ通っていたものの、中退してしまったそうです。Juliaさんは、当時おばあちゃんがインスピレーションのままにスケッチしたデザインをもとに、忠実に、ときには自分なりの再解釈を加えながら実に30着以上もの服を作りあげました。そしていよいよ、おばあちゃんの前で自身の製作した服を披露すると……?

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ピーチ×ブラックの甘辛ドレス

 淡いピーチ色のボリューミーなドレスに、黒のジャケットを合わせた作品は、テイストの違う2つのアイテムが相乗効果で魅力を増加させています。おまけに材料費はドレスとジャケット両方で50ドル(日本円で約7760円)しかかけておらず、これにはおばあちゃんも「本当にうまくやったね」とびっくり。フェミニンでドリーミーなドレスに、少しゴシックな雰囲気のジャケットという組み合わせがなんともすてきです。

おばあちゃんが40年代にデザインした服を作る
すてきなデザイン
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お花みたいなふわふわドレス

 裾のトリムフリルが愛らしいふわふわのドレスには、「私が思い描いていた色の組み合わせで驚かされる」とおばあちゃん。上はハートカットの黒いビスチェで、スカートは白いお花のようなチュール生地に、中央だけ赤いチュール生地が重ねられています。裾のトリムフリルは黒の水玉模様で、おばあちゃんは特にこの飾りが「私が描いてたものよりもっときれい」と感心したようです。

おばあちゃんが40年代にデザインした服を作る
お花みたいなドレス

 ジュリアさんはさらに、このおばあちゃんのスケッチを自分なりの解釈で再デザインしたミニ丈ドレスも披露。おばあちゃんはこちらも「私がやろうとしてたことの要点を理解してくれてる」「すごく気に入った」とうれしそうに見つめました。

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ベーシックなドレスと思ったら……

 クラシックな黒のタイトドレスは、一見おばあちゃんのスケッチ通りに作りあげたように思える1着。身体のラインを美しく引き立てるベーシックなデザインで、材料費はわずか30ドル(約4700円)だそうです。

 しかし実は、独自のアイデアでいろいろな着こなしを可能にする工夫が。まず、長袖を取ると半袖になり、肩と二の腕を覆う布を取るとネックラインがハートカットのドレスに早変わり。さらに、肩と二の腕を覆っていた布は、片方の肩にかけるように着用するとワンショルダーに。そして腰に巻くとペプラムになるという、1粒で5度おいしい仕様となっていました。

 おばあちゃんも孫の思い付きを「とても感銘を受けた」と絶賛。「これは特別楽しい1着だったよ」とすっかりお気に入りになったようです。

おばあちゃんが40年代にデザインした服を作る
5通りの着こなしが楽しめる
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“シンデレラ”ドレスにうっとり

 白とブルーを基調としたドレスは、まるで「シンデレラ」が物語からそのまま抜け出してきたかのよう。Juliaさんが階段を降りてくるなり「もっと近くに」と呼びよせたおばあちゃんは、ゴージャスな色や輝き、ボリュームを作り出すアンダースカートをまじまじと見つめますそして自身のスケッチといくつか違いはありながらも、「とてもユニークで美しい」と孫のセンスを褒めたたえました。そして「私がデザインしたときに考えてたことを見事に捉えてる」「おばあちゃんはとても感激してるよ」と心からの気持ちを伝えました。

おばあちゃんが40年代にデザインした服を作る
シンデレラのよう!

「時代を先取り」「才能にあふれてる」と絶賛

 この動画へは、「おばあちゃんのデザイン、どれも美しいね」「40年代にこれを描いてとしたら間違いなく時代を先取りしてたと思う!」 「ジュリア、あなたもおばあちゃんも才能にあふれてる」「おばあちゃんは当時は分からなかったかもしれないけど、孫娘のためにこのデザインをして、自分の晩年を祝福していたんだ」と絶賛する声が並びました。また、中にはおばあちゃんが学校を中退したことを“もったいない”とする意見も。でも時を越えていとしい孫娘が形にしてくれるなんて、こんなうれしいことは他にありませんよね。

画像引用:Julia (@_boringbb_)さん

ヴィンテージなドレスが似合うJuliaさん