ねとらぼ
2025/02/22 21:30(公開)

瀬戸内海で漁をしていたら突然異変が…… 揚がってきた“取ってはいけない生物”に衝撃 「初めて見ました」と70万再生

まさかの事態。

 3年目の見習い漁師が瀬戸内海で取った“取ってはいけない生物”が「初めて見た」とYouTubeで話題です。動画は、記事執筆時点で70万回以上再生されています。

【衝撃】獲ってはいけない生物をとってしまいました。

 動画を投稿したのは、普段は瀬戸内海に浮かぶ「大島」という離島に住んでいる漁師・まさとさん。自身のYouTubeチャンネル「瀬戸内海の漁師まさと」では、漁師の仕事などについて発信しています。

 前回は、船の上でハチに襲われてしまった後、ハチの駆除に挑戦する様子を見せてくれました(関連記事)。今回は、漁師になって3年目の見習い漁師・ケンさんが漁をしていたところ、法律で捕獲を禁じられている“ある生物”を取ってしまったようで……?

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「戦車漕ぎ網漁」をする見習い漁師

 ケンさんはこの日、まさとさんのお父さんと一緒に漁に出ていました。行う漁は「戦車漕ぎ網漁」と呼ばれるもので、特徴的な爪と網のついた鉄枠を海底に落とし、そこにいるカレイなどの魚やカニを狙っていくようです。

早速網を落として
「戦車漕ぎ網漁」をします

 いつもより1時間くらい早く沖に出てきたため、周囲に他の漁船が見当たらず、まだ誰も漁をしていない状況。ケンさんの真の狙いは1匹1万円もするという高級ガニ・ワタリガニだそうですが、今ならワタリガニも取れるかもしれません。

 そんな話をしていたところ漁場に到着したため、早速網を海に投入します。網が沈んだらワイヤーを200メートルくらい出して、30分くらい漕ぎました。

漁場についたので
漁場に到着、早速網を落としていきます

 約30分後。ワイヤーを巻き上げて、網を回収していきます。ケンさんによると、この漁の中でここが最も危険な作業になるとのこと。そのため一つ一つやることを確認しながら、集中して作業に取り組んでいきます。

 網が揚がってきたら、次は袋部分を海中から船上に揚げていきます。袋の中には大量のヒトデに紛れて、14匹のシタビラメ(ゲンチョ)やナシフグ、エビや貝類が入っていました。1番網は平均的な量だったようです。

パンパンになっている網
網の中には何が入っているでしょうか……?
大量のヒトデ
ヒトデなどに紛れてシタビラメが入っていました
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リスクを冒して……

 次は、シタビラメが多いといわれている砂地を漕いでいくことに。再度一つ一つの手順を確認しつつ慎重に作業を進め、2番網を海に落として漕いでいきます。

 進む先には”アシカ磯”と呼ばれる場所があり、この周辺には岩がゴロゴロ転がっているそうです。近寄りすぎると鉄枠の爪が曲がってしまうリスクがあることから、初心者のうちはあまりここで漁をしないほうが良さそうとのこと。しかし、あまりにも魚が取れないため、リスクを冒して近くに来てみたのだといいます。

 網を揚げてみると、メイタガレイ、エソなどが取れました。狙っていたシタビラメも取れましたが、1番網より数は多いものの小さな個体ばかりです。これがたまたまなのか、何回やっても同じような結果なのか探るべく、もう一度この周辺を漕いでみることに。

数は増えたが
なかなか思うように魚が取れません

 3番網を揚げてみると、網の中にはこれまでで一番たくさんのものが入っているようです。しかし残念なことに、網の中身はウニの殻やがらくたなど魚以外のものばかり。コウイカやイネゴチの姿もありましたが、シタビラメの数は多くありませんでした。

魚以外が
袋の中はがらくたばかりでした

 先ほどのルートから引き返す形で揚げた4番網には、特大のシタビラメやチヌ、コチやオコゼ、カワハギの姿が。カニはいませんでしたが、諦めずに再度網を投入。長めに漕いだ5番網ではシタビラメが取れましたが、数はあまり多くありませんでした。

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謎の物体

 続く6番網を揚げてみると……何やら見慣れない、謎の物体が爪に引っ掛かっていました。近くで確認してみたところ、こちらはスナメリだと思われる、海に生息する哺乳類の赤ちゃんの死骸でした。この後、そっと海に返しておいたそうです。

爪に引っかかるスナメリ
6番網に何やら異変が

 スナメリはネズミイルカ科に属するイルカの仲間で、クジラの仲間でもあり、背びれがないことが大きな特徴となっています。今回のような形での捕獲の報告は多く、底引き網や定置網に意図せずに掛かってしまった場合は罪に問われませんが、“狙って取る”ことは水産資源保護法により禁止されているそうです。

スナメリの解説
スナメリの赤ちゃんが揚がってきてしまいました

 スナメリが引っ掛かっていた6番網はこれまでで最もいい感じで、サイズの良いシタビラメが25匹ほど入っていました。

 最終網となる7番網を引き揚げると、網には大きめのシタビラメやコウイカが入っています。残念ながら真の狙いであるワタリガニを取ることはできませんでしたが、シタビラメの量はまずまずだったようです。

ザルに入ったシタビラメ
シタビラメもたくさん入っていました

 ケンさんはこの日の漁を振り返り、6番網を揚げた場所は下が砂で船が止まってしまう可能性があり、他の船が漁をしていなかったので漁獲量が多かったと推測します。そして、今後も工夫をして漁獲量のアップに挑戦してみたいと語りました。

ゲンチョがまあまあ
まずまずの成果だったようです

スナメリの登場に「切なかった」の声

 まさかのスナメリの登場に、コメント欄では「初めてスナメリ見ました」「なんらかの理由で亡くなった子なんでしょうね」「ちょっと微笑んでいるようで切なかったです」「赤ちゃん色濃いんですね」「スナメリですかねぇ……涙」といった声が上がっています。

 YouTubeチャンネル「瀬戸内海の漁師まさと」とX(@masato_fisher)では、まさとさんとケンさんが漁師の仕事や海に関する動画、情報を発信中です。

「瀬戸内海の漁師まさと」動画まとめ

網がちぎれるほど【アレ】を獲ってしまいました。
きたああああああああああああああああ
【赤字1万円】高級カニの捕獲に失敗してしまいました。

動画提供:YouTubeチャンネル「瀬戸内海の漁師まさと

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