ねとらぼ
2025/03/18 09:30(公開)

卵の殻をオーブンで焼いて、酢と混ぜると…… 「ありえない!」目からウロコの大変身に「農家もびっくり」「早速作ってみます」

使用上の注意点も解説

 普段は生ごみとして捨ててしまう「卵の殻」を、オーブンで焼くと……? 驚きの活用方法ががYouTubeに投稿されました。動画の再生数は記事執筆時点で7万4000回を超えています

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殻は有用な資材

 動画を投稿したのは、YouTubeチャンネル「楽農tech」。りょうさんと、たかまささんの2人が「テクノロジーで“楽”に“楽しく”農業をする!」をテーマに、野菜の育て方や土作りに関するコツを発信しています。

 今回は、たかまささんが野菜を育てる際の資材として卵の殻を使う方法を3つ紹介。家庭では生ごみとして廃棄されることの多い殻ですが、その中にはカルシウムなど植物の生育に欠かせない栄養素が含まれています。

カルシウムが含まれている卵の殻の活用法を紹介
卵の殻を活用しよう!

 殻の内側には卵白などが残っているため、前処理せずに使ってしまうと害虫を引き寄せてしまったり、腐って悪臭の原因になったりしてしまいます。そのため資材として使う際は、殻を洗浄し乾燥させる必要があります。

そのまま使うと腐敗してしまう部分がある
洗浄し乾かしてから使うのが大切

 天日干しでも乾かせますが、オーブンレンジまたはオーブンで加熱乾燥させるのがお勧め。熱による消毒も兼ねており、殻を焼く際は180℃で約15分加熱処理すればきれいになります。

卵の殻を乾燥させるべくオーブンで加熱
180℃で15分加熱
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3つの活用法

 消毒した殻の1つ目の活用法は、細かく砕いて土に混ぜ込むこと。すり鉢などの道具を使ったり、素手で握ったりしてから土壌にまきます。これにより殻のカルシウム成分が少しずつ土中へ入っていき、植物の栄養補給が可能に。土壌改質剤として、種まきや苗を植える前の土作りでも使えます。

細かく砕いた卵の殻を畑にまく
砕いて散布

 活用法の2つ目は害虫対策。軽く砕いて大きめのかけらにしてから野菜の周りに散布すると、殻のギザギザした部分を嫌がるのかヨトウムシやネキリムシ、ナメクジなどの害虫が作物に寄り付かなくなります。この現象についてたかまささんは、「おそらく体に刺さるような感覚が嫌なんでしょうね」と推測しています。

大きめに砕いた殻を作物付近に配置
大きめに砕けば“バリケード”に
害虫対策として機能する理由を推測する投稿者
トゲトゲした感覚を忌避するらしい

 3つ目は「カルシウム液肥」として活用すること。殻をオーブンで焼いたら細かく砕き、あらかじめ用意しておいた適当な容器に入れます。ここで加えるのが酢。殻がひたるぐらいの量を加えて1日〜2日ほどおくと、酸性の液体である酢と反応して殻の成分が溶出します。なお、作成したカルシウム液肥は必ず300倍に希釈してから使うこと。酢に含まれる酸成分が強いため、原液のままでは使えません。

卵の殻を酢につける様子
二酸化炭素を発生させながら殻の成分が溶出
卵の殻を溶かした液体肥料は必ず希釈すること
必ず希釈してから使うこと!

 カルシウム液肥の使い方には、作物に直接かける方法と土にまく方法の2種類があります。春になるとアブラムシなどがどんどん増殖するため、数が増える前に直接噴霧しておくことで害虫の発生を予防できます。

希釈した液体を散布してアブラムシ対策
作物にかければ害虫対策になる

 また、殻に含まれている成分が液中に溶けているため、土に散布するとより効率よく作物がカルシウムを吸収できます。もちろん使うのは希釈してから!

希釈した液体を肥料として使う
より効率よくカルシウムを吸収できる

 今回紹介した方法は、プランターで育てている人や、小規模の家庭菜園を管理している人向きとのこと。卵の殻が手に入った際は、ぜひ実践してほしいと伝えています。

 コメント欄には、「卵の殻、バナナの皮は刻んで土に混ぜます。昨年は胡瓜、オクラが巨大化しました」「母がよくやってました!」「早速作ってみます」と、感想や実践している人からの報告などが寄せられています。この他にも同チャンネルでは、ジャガイモやネギの育て方など農業に関するさまざまな情報を発信しています。

動画提供:YouTubeチャンネル「楽農tech」さん

※本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

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