友人のためにプラスチックケースに穴を開けて意外な物を自作する動画が、YouTubeに投稿されました。動画の再生数は、記事執筆時点で2万回を超えています。

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友人に渡す物

 投稿者は、音楽やゲーム実況など幅広いジャンルで活動しているハニワ(@haniwa_yukkuri)さん。以前には、自分の指の長さに合っている“入力速度最速”なコントローラーを自作する動画が話題となりました(関連記事)。

 今回は、友人にプレゼントするためレバー付きアケコンを初めて自作することに。過去に作成したアケコンの図面を書き換え、レバーやボタンの位置を決めていきます。

自作アケコンのために購入したプラスチックケース
タカチ電機工業の「ネットワークケース」を購入

 製作コストを抑えるため、これまでの自作アケコンでお世話になっていたオーダーメイドでアクリル製品を作ってくれるWebサービスは利用しません。その代わりとして、購入した市販のプラスチックケースを自力で加工するとのこと。

右手の親指で押せる位置にジャンプボタンを配置
ジャンプボタンは右手で押せる位置に
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工作機械の登場

 高い精度で丸い穴をたくさんあけるのは大変そうですが、ハニワさんには心強い味方がいます。その名はレーザーカッター。プラスチックケースを設計図通りに焼き切ってくれました! なお、なかなかのお値段らしく、明日から“生活費を切り詰める”とジョークを飛ばしています。

 導入コストはかかりますが、部品の購入から加工まで合計で3万円以上かかっていた費用が4000円にまで低下。その精度は高く、ゲーム周辺機器メーカー「Qanba」(クァンバ)のボタンはぴったりとハマりました。

穴あけの精度は高い
高い精度であけられた
ケースに「Qanba」のボタンをはめ込んだ状態
ボタンはぴったり収まった

 レバーもクァンバ製の物を使用し、付属している3種類のガイドの中から正確な入力を可能にするため八角形ガイドを装着。プラスチックケースにあけておいた6個のネジ穴でしっかり固定します。レバー入力した際の各方向に対する認識は後で調整が可能と考え、取り付け方向は特に気にしていません。

「Qanba」のレバー
「Qanba」のレバーを採用

 今回のアケコンはプレイステーション5(PS5)でも使えるようにするため、入力情報を処理する基板には「Fighting Board」を採用。別売りのケーブルを基板や各ボタンに差し込んでいき、ほとんどハンダ付けをすることなく配線できました。

基板にケーブルを差し込む
ハンダ付けする場面はほとんどない
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まさかの展開

 レバーには専用ケーブルが付属しているので、後はこれを基板に差せば完了……と思ったところでミスが判明しました。専用ケーブルの接続先は固定されているため、レバーの上下左右の認識は調整不可能。今の状態では、上方向へレバーを動かすと右に入力したと認識されてしまいます。

レバーの向きがおかしいことに気付いた
後から調整はできない!

 そこで、専用ケーブルを途中でカット。上下左右のコードをつなぎ変えてハンダ付けします。むき出しのままでは危ないので、熱収縮チューブやカプトンテープでしっかり絶縁。無事にレバーの方向を調整できました。

レバー用のケーブルを切断してつなぎ変える
つなぎ変えて絶縁

 背部にUSB差し込み口を設けて、ボタンやレバーを組み込んだフタを設置すればプレゼント用のアケコンが完成! 対戦型格闘ゲームのコマンド入力はスムーズで、操作性に問題はありません。

完成したレバー付きアケコン
自作アケコンの完成!

 コメント欄には、「神や! ここに神がおるで」「そろそろ仲間からアケコン職人って呼ばれてそう」「ハンダ付け上手すぎて好き」「サラッとレーザーカッター出すの好き」「作れるってすげぇ」など驚きの声が多数寄せられています。

 この他にも同チャンネルでは、3種類のレバーレスアケコンを製作する動画が公開されています。

動画提供:YouTubeチャンネル「ハニワ」さん