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先祖の残した箱を開けたら、見知らぬ妖怪らしきものの絵が出てきた――。ロマンあふれる投稿が、X(Twitter)で890万回以上表示されるなど注目を集めています(記事執筆時点)。
江戸時代に描かれた妖怪の絵?
投稿主は「TIGER & BUNNY」ファンの墨にゃにゃ(@suminya2)さん。Xに趣味の投稿をするなど、日々推し活にいそしむなか、先祖の遺品を虫干ししようと開けたところ、古い紙に描かれた謎の絵が出てきたといいます。

右上の「天保拾四年(1843年)」(天保拾年との説も)をそのまま受け止めれば、絵が描かれたのは江戸時代末期(※)。「人面付きのしっぽが生えた大きなカエル」といった姿の妖怪が、口から派手に火のようなものをはく様子がでかでかと描かれています。
※原本の写しや、「江戸時代らしく見せた後世の創作」といった可能性はあります
絵の青焼きコピーまで残していたご先祖様に、「原本と両方残してるところに血の繋がりを感じる。オタクだ」と、墨にゃにゃさん。青焼きに使うジアゾ複写機の普及が昭和30年(1955年)ごろですから、絵が保管されたのはその前後と思われます(参考:リコー公式Webサイト)。

まさかの新種(?)に妖怪ファン沸く
見たことがありそうでないような未知の妖怪は、「まさかの新種か」「シン・ゴジラを思い出した」などと話題に。文書からは「船を襲う」「人を食らう」といった断片的な情報は見えるのですが、そもそもこの史料自体の正当性が未知数で、妖怪の正体や文書の意図は不明のままです。
その後墨にゃにゃさんが専門家に問い合わせたところ、詳細を調べてもらえることに。記事執筆時点で調査結果が届いているとのことで「近日中に中間報告のポストをする予定」だそうです。
また、墨にゃにゃさんは「反射的に作法に則った構文(笑)でポスト。誤字なども散見され恥ずかしい限りですが、おかげでいろいろな方に検証等していただけました。Xの楽しい面だと思います」とコメントを寄せています。
猿の妖怪「着飾」の絵も発見
なお、遺品からはさらにまた違った妖怪の絵が発見されたとのこと。こちらは猿のような姿で、「着飾(きかざり)」の名がはっきり読めます。「着飾る猿」で、「きかざり」ってこと?
着飾については、過去に国立公文書館の公式アカウントが似た史料を紹介しています。出典は同じく天保年間の書物で、ぜいたくにふける人々をやゆしたもの。天保の改革で倹約が奨励された時勢が反映されたものとみられます。
画像提供:墨にゃにゃ(@suminya2)さん
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