2025/06/07 22:00（公開） 
宝石のように美しい貝を粉砕してから食べる動画がYouTubeで話題です。動画は、記事執筆時点で19万回以上再生されています。
夜の磯を探索
動画を投稿したのは、YouTubeチャンネル「野食ハンター茸本朗（たけもとあきら）ch」の茸本朗さん。以前には、ワカサギ釣り中に現れた“まさかの珍客”が話題になりました（関連記事）。
茸本さんが訪れたのは、鹿児島県のトカラ列島。仲間のシーチキンさんと一緒に、夜の磯でタカラガイを探しています。タイドプール（磯の潮だまり）を歩いていると、指先ぐらいのサイズで白っぽい色のタカラガイを見つけました。
潮が大きく引く日は、タカラガイが取り残されていることがあるとのこと。「白い貝より黒い貝の方が大きい」と話しながら進んでいくと、岩陰に光るものを見つけてテンションが上がります。
次々に大物を発見
岩の隙間から取り出したのは、こぶし程度の大きさのタカラガイ。先ほどの貝とは比べものにならないサイズ感で、2人の声も興奮しています。
貝の中には、重力に負けて落下しているものも。岩の間に潜んでいる貝は、隙間に手を差し入れて取り出します。裏側を見てみると、貝殻から中身がはみ出た状態。次々に大物が見つかるので、小さい貝は逃がすことにしました。
調理開始
自宅に戻って調理をしていきます。持ち帰ったタカラガイは冷凍になっているため、水と酒を入れて酒蒸しにするようです。
捕れたタカラガイは2種類あり、黒くてキラキラしているのがハチジョウダカラ、モザイク模様が美しいのがヤクシマダカラとのこと。タカラガイはその美しさと殻の丈夫さで、古くは貨幣の代わりに使われていたこともあるそうです。
蒸し上がったタカラガイを裏返すと、はみでていた中身は全て引っ込んだ状態。根本的に中身を取り出すことは難しい上、仮に中身が出ていたとしても引っ張ると一番おいしい内臓部分が千切れてしまうといいます。
以前食べたときに「何で殻を割ってるんだ」というツッコミを受けた茸本さん。しかし、タカラガイは殻を割らないと中身が取り出せないため、貝殻を収集する人は中身を食べない、中身を食べたい人は貝殻を犠牲にするということになります。
殻を割っていく
茸本さんの目的は食べることなので、屋外で殻を割っていくようです。このために購入したという重さ2キロのハンマーを振り下ろしても1回では割れず、2、3回たたいてやっと割ることができました。割れた殻を見てみると5ミリくらいの厚さがあり、グルグルと渦を巻いている内臓部分が確認できます。
キッチンに戻り、中身のぬめりを洗い流しました。付いている薄い膜や肝の真ん中の砂を洗い、一口大にカットしていきます。
茸本さんが以前に酒蒸しをして食べたときは磯臭さがあったそうで、今回はもうひと手間かけることに。スキレットにタカラガイ、つぶしたニンニク、オリーブオイル、ハーブソルトを入れ、じっくり加熱してアヒージョにしました。
いざ実食
こんがりと焼いたトーストを添え、アヒージョをいただきます。最初に出てきたコメントは「うまい！」。硬めのツブ貝のような感じなのですが、ツブ貝よりも硬い分、味が濃い感じがするとのこと。サザエよりはムチムチとして弾力があり、うまさの質はツブ貝寄りといいます。
「ジャリっとしなきゃいいけど」と言いながら巨大な肝も試食。磯の風味がすごく強く、オリーブオイルとの相性も良いそうです。茸本さんは「ジャリジャリする部分は砂ではなく、へばりついていたサンゴ礁が削れたものかな？」と分析。内臓部分は深追いせず、先端部分だけを食べた方が良いようです。
また「この肝は甘辛く煮たり、うま煮にしたりしても良さそう」「もし可能なら70度くらいの温度帯であと1時間ぐらい蒸したら、身の方がムチムチになってもっとおいしくなると思う」と話しました。
食べ進めているうちにお酒が登場。口之島にあるセランマ温泉の温泉水を使った芋焼酎です。自分で捕った貝をつまみに、その地域で作られたお酒をいただく。頑張った人だけが味わえる至福の時間ですね。
「タカラガイの中身、気になってた」と反響
タカラガイを実食する様子に、コメント欄では「これだけ立派できれいだと割るのに勇気がいる」「生きてる姿も食べられるということも初めて知りました」「タカラガイの中身、気になってた」「こんな大きいの見たことない」「子供のころ一度だけ食べたことあります。おいしかった」といった声が寄せられています。
茸本さんのYouTubeチャンネル「野食ハンター茸本朗ch」では、この他にも全国各地のマニアックな食材を食べる様子を公開中。また、X（@tetsuto_w）でも情報を発信しています。
「野食ハンター茸本朗ch」動画まとめ
動画提供：YouTubeチャンネル「野食ハンター茸本朗（たけもとあきら）ch」
