ねとらぼ
必死に助けを求めてきたガリガリの猫
2025/06/08 21:30(公開)

必死に助けを求めてきたガリガリの野良猫を保護したら…… 2年間の変化に「涙腺崩壊」「奇跡」の声

 必死に助けを求めてきたガリガリの猫を保護した時の様子と2年間の記録が、YouTubeで紹介されています。動画は記事執筆時点で16万回視聴を突破、4000件を超える“高評価”が寄せられています。

 投稿者はYouTubeチャンネル「うこまチャンネル」のパパさんとママさん。以前は言葉を理解しているような猫ちゃんの行動が話題になりました(関連記事)。今回の動画は、この猫ちゃんとの出会いや、2年間の変化をまとめたものです。

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近寄ってきたガリガリの猫ちゃん

 スーパーに行く途中に猫ちゃんが近づいて来て、目が合うと鳴き始めました。車の陰にうずくまった姿は背骨が突き出てガリガリに痩せ細った状態。何かを訴えるように鳴いている声があまりに切なく、2匹の先住猫や経済面のことが気になりつつも、覚悟を決めて保護することにしました。

 自宅までは距離があったので近くのスーパーでちゅーる、紙皿、洗濯ネット、軍手などを購入。お水にちゅーるを混ぜたものをあげてみると鳴きながら飲み始めました。その後、ちゅーるを使って車の下から誘い出し、タイミングを見て首元をつかみ、洗濯ネットに入ってもらいました。

必死に助けを求めてきたガリガリの猫
初めて会った日 ガリガリに痩せ細っていました
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動物病院へ向かう

 いったん自宅に戻り、動物病院に向かいます。受診した結果は重度の貧血と脱水症状で長く生きられるか分からないというもの。体が小さいので子猫かと思いましたが、成猫のメスで体重は1.8キロでした。

 ウイルス検査はエイズ、白血病ともに陰性。体にはノミがいて、口元の傷は真菌症の疑いがあるので、隔離部屋を用意してしばらくケージで過ごしてもらうことになりました。その日の夜、様子を見てみるとご飯は全く食べておらず、ケージの中で辛そうにジッとしていました。

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保護2日目~4日目

 2日目の朝、様子を見に行くとうんちとおしっこをした後がありました。猫用かつお節を混ぜたらご飯も少し食べてくれました。この日も病院に点滴に連れて行きましたが、目がうつろで覇気がありません。

 3日目も点滴や注射をしに病院へ。見守る事しかできないのがもどかしいです。4日目の猫ちゃんは前日に比べて目が開いているみたい。飼い主さんの顔を見て必死に何かを話かけてくれます。

必死に助けを求めてきたガリガリの猫
3日目 見守る事しかできません

保護5日目

 5日目になると目に輝きが増し、鳴き声も大きくなりました。お薬入りのちゅーるをあげてみると、とんでもない勢いで食べ始める姿が。飼い主さんたちの声も弾んでいます。

 顔つきがしっかりして、動きも少し俊敏になり、なでさせてくれるようになりました。ちゅーるを見せるとケージの間から手を出して催促する姿が。数日前に息絶えそうだった子がここまで回復してくれて「奇跡が起こった」と思ったそうです。

必死に助けを求めてきたガリガリの猫
5日目 とんでもない勢いで食べ始めました

保護6日目~9日目

 病院の先生から許可が出たのでシャンプーをすることになりました。水にぬれるとガリガリの体が一目瞭然で痛々しい状態。ドライヤーで乾かして、さっぱりきれいになりました。

 夜様子を見に行くと「シャー」と威嚇してくるまでになった猫ちゃん。元気になってほしいという願いを込めて「黒豆」ちゃんと名付けました。

 飼い主さんが話し掛けるとかわいい声でお返事をしてくれる黒豆ちゃん。ケージの中ではリラックスして過ごし、外に出た時は飼い主さんに甘えます。

9日目 甘えてくるようになりました

保護50日目 緊急入院

 貧血も改善し、順調に過ごしていた黒豆ちゃんですが、保護50日目に体に異変が出てしまいました。呼吸が荒く目がうつろな状態だったので病院に行くと、肺水腫を起こしており、緊急入院することになりました。

 命が危ない状態と言われ、酸素室に入った黒豆ちゃん。利尿剤を使って肺の水を抜く治療を行いますが、なかなか抜けてくれず飼い主さんは毎日面会に訪れます。

 入院4日目になると呼吸がだいぶ落ち着き、自分でご飯を食べられるように。酸素室を出ることができ、退院が決まりました。

 久しぶりのお家に少し戸惑っていたようですが、うれしそうに尻尾を立てて歩き回る黒豆ちゃん。その日は飼い主さんの体の上で安心したように寝ていたそうです。

保護して2カ月弱

 保護して2カ月弱がたったころ、真菌症が治ったので隔離が終了しました。リビングを探索して不思議そうに辺りを眺める黒豆ちゃん。初めてキャットタワーで爪とぎを経験しました。

 すぐにお気に入りの場所を見つけた黒豆ちゃんは幸せそうにスヤスヤ。初めての場所でも物おじしない、肝が据わった性格です。

 先住猫とのご対面は、最初は柵越しで。背中を丸くしてオラついたり、ドタバタとはしゃいだり、すっかり猫らしい動きをするようになりました。

必死に助けを求めてきたガリガリの猫
2カ月弱 初めてのキャットタワーでの爪研ぎ

保護して2カ月

 保護して2カ月たつころには、PCのキーボードの上で爪とぎをしたりくつろいだり。夜は飼い主さんと一緒に寝るようになりました。

 先住猫の「うすくち」ちゃんや「こいくち」ちゃんと同じ空間で過ごすようになってからも、物おじすることなくマイペースに過ごしている黒豆ちゃん。2匹にシャーされても怖がる様子はありません。

必死に助けを求めてきたガリガリの猫
先住猫を怖がることもありません

保護して8カ月

 黒豆ちゃんは爪切りが大嫌い。切られると凶暴になってしまうので、1人が抱っこ、1人がちゅーるでご機嫌をとりながら切っていきます。少しでも時間がかかるとかみついてしまう黒豆ちゃん。かまれたパパさんの叫び声でママさんが笑っている間に逃走を試みます。

必死に助けを求めてきたガリガリの猫
8カ月 ちゅーるでご機嫌をとりながら爪切り

保護して1年

 保護して1年たつころには、甘えん坊に磨きがかかった黒豆ちゃん。ママさんに抱っこされるのが大好きで、赤ちゃんみたいにあやしてもらっています。

 抱っこが大好きすぎる黒豆ちゃんのために、スリングを購入したというママさん。黒豆ちゃんをスリングに入れてご飯の準備をしています。

必死に助けを求めてきたガリガリの猫
1年 赤ちゃんみたいにあやされています

保護して1年2カ月~3カ月

 黒豆ちゃんのライバルは大嫌いなドライヤー。棚に置いてあるドライヤーにペシペシと戦いを挑み、似た色の器もしばこうとします。1年3カ月がたつころには距離感がバグり始めた黒豆ちゃん。ママさんの体の上に乗り、顔と顔をくっつけて寝るようになりました。かわいいけど毎晩これは大変そう。

保護して1年7カ月

 黒豆ちゃんは夜ご飯の30分前から定位置で待機するようになりました。クッションの上でキッチンを見つめ、ご飯を待つ姿がたまらなくかわいいです。

必死に助けを求めてきたガリガリの猫
1年7カ月 キッチンを見つめてご飯を待っています

保護して2年

 黒豆ちゃんがこちらのお家に来て、2年が経過しました。保護したころとは比べものにならないくらい丸々した体になり、食っちゃ寝の生活を満喫しています。

 うすくちちゃん、こいくちちゃんとも上手に付き合っている黒豆ちゃん。今では一番貫禄があり、一番の甘えん坊になりました。

 2度も命の危機を乗り越えた黒豆ちゃん。飼い主さんは「あの日、出会えて本当によかった」と話しています。

必死に助けを求めてきたガリガリの猫
2年 一番貫禄があります

「幸せそうで何より」の声

 2年という歳月をたっぷりと詰め込んだ今回の動画。コメント欄には「豆ちゃんが幸せそうで何よりです」「“一緒におうちに帰ろう”で涙腺崩壊」「消えそうなギリギリの所で主さんお二人に出会えたのはほんと奇跡と言う必然だったのかもしれませんね」といった声が寄せられています。

 猫ちゃんたちの様子は、Instagram(@mya_chan1017)でも公開中。別の日YouTube投稿では、出会った日や1年目の記録、猫用お布団をプレゼントした時の様子などを見ることができます。

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