「SING LIKE TALKING」西村智彦さんが喉頭がんで61歳死去「何度となく復活が病状は悪化」　2カ月前のライブ中止時には「必ずリベンジ致します」

　3人組バンド「SING LIKE TALKING」のメンバー・西村智彦さんが死去。公式サイトを通じて6月12日に発表されました。61歳でした。

ステージ4の喉頭がんで闘病

　西村さんは2021年にステージ4の喉頭がんを患い、2023年に闘病中であることを公表。公式サイトでは訃報とともに、「2021年に病を患って以来4年以上、その間、35周年記念コンサートのステージに立つなど、何度となく復活を遂げましたが、再発後、病状は次第に悪化、最期まで、シングライクトーキングのメンバーとして、もう一度活動したいという強い想いで病と闘って参りました」と長きにわたる闘病の様子が伝えられました。

残されたメンバーの胸中

　またメンバーの佐藤竹善さん、藤田千章さんは、「正直、まだ我々も実感が持てずにいます。ただ、幼少期から、人生の殆どの時間を共有してきた我々にとって、その存在は余りにも大きく、全く受け入れ難い事実であることは理解しています。日毎、その喪失感が膨らんでいくことは予想できますが、その大きさはきっと我々自身でさえ想像できないものになるのでしょう」と大切な仲間を失った胸中を吐露。

　「最期の最期まで、グループのコンサート・スケジュールや新曲の制作予定などを語り合い、励し合い、冗談を言い合い、笑い合って、決して希望を捨てることなく過ごして参りました」と最期までバンドメンバーとして共にあった時間を振り返りつつ、「西村くんを愛してくださった全ての方々に、彼がおそらく皆さまに伝えたかったであろう想いを折り込みながら、我々から心よりの感謝を申し上げたく思います。今まで本当にありがとうございました」と感謝の思いを伝えています。

最近はライブ予定も体調不良

　SING LIKE TALKINGは1988年にシングル「Dancin’ With Your Lies」でメジャーデビュー。1990年代には「ENCOUNTER」「togetherness」でオリコン初登場1位を記録し、武道館ライブも開催。近年では2023年にデビュー35周年を迎え、東京、大阪で記念ライブを開催しています。

　西村さんは、2023年に2年ぶりの復帰ライブ「ありがとうサンプラ・おかえりニシムラ」を、バンドメンバーと中野サンプラザで実施。近年はミュージシャンの藤原美穂さんや友成好宏さんとユニット「のんびりいこうよともの会」を組み活動していました。

　2025年5月予定のライブに向けて「またまたやりますよ!! よろしくお願いします!!」と意欲をみせていたものの、「ともの会」側は4月に「誠に勝手ながら、メンバー体調不良により、中止延期とさせていただきます」と発表。

　ライブ中止の発表があった数日後の4月22日、西村さんは自身のFacebookにて「誠に申し訳ございません」「必ずリベンジ致しますので、その時はよろしくお願い申し上げます」と再起を誓っており、このときのコメントが結果として最後のものとなりました。