家電大手のパナソニックのデータによると、夏本番の7月・8月にエアコンの修理を頼んだ場合、約4割の人が2週間以上待つことになったといいます。そこで、メーカー各社はなるべく暑くなる前にエアコンの動作チェックを行うことをすすめています。すでに猛暑となっている6月ですが、どのように実施すればいいのか具体的に見ていきましょう。
スイッチを入れる前に
まずは、エアコンのスイッチを入れる前に、電源プラグが根元まで差し込まれていることと、プラグやコンセントにホコリがたまっていないことを確認します。これは、火災や接触不良を防ぐためです。もしホコリがたまっていた場合は、感電しないよう電源のブレーカーのスイッチを「切」にし、ホコリを払った後乾拭きしましょう。なお、汚れがひどいなどの理由で水拭きをする場合、雑巾を固く絞り、拭いた部分が完全に乾いてからブレーカーのスイッチを「入」にしてください。
スイッチオン
電源を確認したら、リモコンでスイッチオン。運転モードを「冷房」にし、設定できる一番低い温度(16~18度)にします。最低温度である理由は、室内が設定温度に達するとエアコンの動作が止まってしまうからです。試運転では、ある程度の時間エアコンを稼働させることで異常をみつけます。そのため、あえて設定温度を低くし、十分な稼働時間を確保します。
エアコンを稼働させておく時間は、簡易的な試運転なら10分程度、念入りに行う場合は30分程度です。一通りの動作確認なら10分でできますが、室内機の水漏れや室外機の排水状況もチェックする場合、エアコンで冷やされた空気の水蒸気が水になって出てくるころ(これがおよそ30分後)まで運転します。
運転中にチェックすること
エアコンの試運転中には、以下などをチェックします。
風の有無
風が出ないときや、出てもすぐ止まるときは、電源を切ってプラグを差し込み直すと改善することがあります。これを試しても直らない場合、業者による点検も1つの手段です。なお、エアコンの機種によっては、不具合の理由をランプで知らせてくれます。ふだん点かないランプが点いている場合は、一度取り扱い説明書を見てみましょう。
風のにおい
エアコンから出る風がにおう場合、カビや埃、部屋の生活臭が原因であることがあります。こうしたときには、エアコンのフィルター掃除が有効です。なお、焦げくさい場合はすぐに使用を停止してください。エアコン内部の不具合で火災に繋がるおそれがあるので、メーカーや販売店の修理窓口に相談してみましょう。
運転時の音
音が出る原因はさまざまです。正常な動作音の場合も多々あるので、気になる音が出たときには、一度メーカーのWEBサイトをチェックしてみましょう。「ポコポコ」「パキッ」など、音に応じてよくある原因が書かれています。例えば、ダイキンのAIと動画によるサポートや日立製作所のシチュエーション別の音の説明が便利です。
リモコンの表示
リモコンの液晶画面が見づらい場合、中に入れた電池が消耗している可能性があります。電池を交換してみましょう。
室外機
先述のように、念入りに30分ほど試運転をする場合は、室外機も見てみましょう。排水ホースにごみが詰まっていたり、ホースの先端が上向きになっていたりすると、うまく水を流せないことがあります。
早速猛暑が続いている6月……。不意の熱中症を防ぐためにも、早めのエアコンチェックで快適に過ごしましょう!
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