処分対象だった“おびえ顔”の野犬の子たち→愛情いっぱいに育てたら……　わずか1週間後、見違える姿が160万再生「ホッとした」

　処分対象だった野犬の子犬が保護先で心を開いていく1週間の記録がYouTubeで話題です。平和な光景にホッとする声が上がり、動画は記事執筆時点で160万回以上再生されています。

　動画を投稿したのは、愛犬のアルくん＆アイちゃんとの日常を発信するYouTubeチャンネル「アルくんアイちゃんと野犬さんたち」。主に愛護センターに収容された野犬の子を引き取り、生涯大切にしてくれる里親さんを探す“預かりボランティア”をしています。

2匹の子犬を引き取った初日

　今回の2匹の子犬も愛護センターに収容され、殺処分の対象になっていた野犬の子たち。同じ地域で同時期に連れられたふたりということで、黒い毛並みの女の子を「磯」ちゃん、茶白の男の子を「波平」くんと、覚えやすい名前に決めました。

　初日のお迎えの様子では、キャリーの中で身を寄せ合って人間を怖がる様子が映し出されています。ただ、磯ちゃんはじっとこちらを見つめていて、そこまで怖がりではなさそうです。一方、波平くんはチラリと横目で見つつも怖くて直視できないといった感じでした。

　他のワンコたちとの生活になるため、まずはお風呂へ入ります。ふたりはシャワー中におびえて重なり合ったり逃走してしまったりする場面もありましたが、徐々に我慢して耐えるお利口さんな面が見られました。

　ケージで一緒に休んでもらい、しばらくした後にペットフードの「ちゅ～る」をあげてみましたが、またしてもおびえて端で固まってしまいます。においを嗅ぐ余裕もない様子で、これまでたくさん怖い思いをしてきたのが伝わってきました。

　ご飯を器に入れてあげて、離れたところから見守っていると、警戒しながらも食べ始めてくれました。初日としては100点満点で一安心です。

2～3日目

　次の日から先輩犬たちと対面します。前日の様子を考慮し、早く慣れてもらえそうな磯ちゃんを先にケージから出してみました。しかし、磯ちゃんはケージからなかなか離れられません。

　すると、意外にも波平くんの方が怖がることなく、先輩たちにあいさつする姿がありました。むしろ元気すぎて、先輩犬のハリーくんが引き気味です。ワンコ同士になってから一気に子犬らしい部分が見えてきてほっこり！

　落ち着いたころに動物病院にも行き、怖がって漏らしてしまいながらもお利口さんに診察させてくれました。なお、月齢は推定生後2～3カ月とのこと。

　3日目になると、波平くんはケージから元気よく飛び出し、磯ちゃんも悩みながら出てきて先輩犬たちに遊んでもらおうと近づいていきます。シニア犬のアイちゃんに怒られたりしがらも、懲りることなく何度も「遊ぼ～！」と動き回る様子がほほ笑ましいです。

　そんな中、足元にやってきた磯ちゃんに手を伸ばすと、逃げ出すことなく触らせてくれました。波平くんも嫌ではない様子で、ふたりとも距離はありつつも人間と触れ合えるようになっています。

4～5日目

　4日目になると、朝から遊び盛りのふたりの声で騒々しい始まりです。もうすっかり初日とは別犬のようで、それぞれ本来の性格がどんどん出てきているのを感じます。

　ボスであるコーギー犬のアルくんと遊んでもらったり、やんちゃすぎてアイちゃんに怒られたりしながら犬社会のルールなどを覚えていくふたりなのでした。

　5日目はケージから「出してほしい」という“要求鳴き”が多くなってきたため、しつけとしてふたりが大人しくなるまで待ち、出す際には「座れ・待て」をしてもらっています。

　この日くらいから波平くんはソファーで座る人間の元へ近づき、膝に乗って甘える姿が見られるようになりました。どうやらかなりの甘えん坊で、慣れたら他の犬よりも人間の方が好きなタイプのようです。また、一度叱るだけで理解してくれる一面もありました。

　逆に磯ちゃんは人間よりも犬が大好きな様子。一度や二度叱られたくらいでは全くへこたれないメンタルが強い子で、先輩犬たちに何度も怒られていました。

　ちなみに、飼いやすいのは磯ちゃんの方なのだとか。波平くんのような頭の良い子は「メリハリを持ってしつけができる人じゃないと、むしろ人間を頼りにできずに問題行動が出てきてしまうと思います」として、それぞれに合うおうちを見つけたいと語っています。

6～7日目

　6日目になると、人間に対して警戒心強めだった磯ちゃんもおなかをなでさせてくれるようになりました。おもちゃ遊びやワンプロをするのが定番になっており、先輩犬たちの方も徐々に新人たちの扱いが分かってきたようで優しく相手をしてくれています。

　さらに波平くんはボールの“もってこい遊び”ができるようになり、7日目は磯ちゃんの方も人間に甘えるしぐさが見られるようになりました。

　周りのいろいろなものにおびえていたふたりは人間と先輩犬たちの愛情を受け、たった1週間で愛嬌たっぷりなワンちゃんへと変わっています。おうちの中で子犬らしく元気いっぱいに遊ぶ姿は、見ているだけで心が温かい気持ちになりますね。

表情が変わった子犬の姿に感動の声

　徐々に環境に慣れて心を開いていくふたりの様子に、コメント欄では「元気いっぱいで見ててうれしい」「最初のころのおびえた表情がなく優しい顔つきになりましたね」「ほんとに表情が見違えるようですね」「ホッとしました」「さすが子犬って感じ」「数日でも素晴らしい成長ぶりですね」といった声が寄せられています。

　磯ちゃんと波平くんのその後の様子は、YouTubeチャンネル「アルくんアイちゃんと野犬さんたち」で公開中。ショート動画はTikTok（@cogi.aru）、里親募集の情報はInstagram（@yamazaki.r_i）で発信しています。

磯ちゃんと波平くんのその後

動画提供：YouTubeチャンネル「アルくんアイちゃんと野犬さんたち」