ねとらぼ
2025/08/18 20:30(公開)

高値で敬遠されがちな野菜→種をまいて7カ月後…… グングン育ち“クセ強めの姿”に「素晴らしい」「チャレンジしてみます!」

 プランターで芽キャベツを育てる際のポイントを紹介する動画がYouTubeに投稿されました。7カ月に及ぶ栽培の様子が注目を集め、動画の再生数は記事執筆時点で1万7000回を超えています。

【絶対に失敗させない】芽キャベツ栽培 肥大の法則5選|芽キャベツの育て方
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球を膨らませる5つのポイント

 動画を投稿したのは、YouTubeチャンネル「ぽたろうの家庭菜園HACK」のぽたろうさん。家庭菜園の魅力をSNSで発信しており、以前には長ネギの育て方を解説して話題になりました。

 今回育てるのは、他の葉野菜と比較して栽培が難しいとされる芽キャベツです。キャベツをそのままミニマムサイズにしたようなかわいらしいフォルムが特徴的ですが、スーパーで見かけると1パックに少ししか入っておらず、「地味に家計にダメージを与えかねない価格」なのでスルーされがち……。なので実際に栽培しつつ、可食部である芽球(がきゅう)を大きくするための5つのポイントを解説していきます。

ポットで育つ芽キャベツの苗
芽キャベツの育て方を紹介!

 芽キャベツは比較的涼しい環境を好む植物。品種次第では春に種をまいて夏に収穫することが可能ですが、温度管理の難しさと虫の活動が盛んな時期であることから難易度は高くなるそうです。そのため、夏から始めて冬に収穫するスケジュールで栽培します。

 市販の種を購入し、7月28日に栽培開始。培養土を入れたポリポット1個に対して4粒の種をまき、1日1回のペースで水を与えて室内で育てます。

種をまいた直後の様子
まずは苗を早く育てるのが大事

 すると、4日目に発芽を確認しました。日光を求めて苗が細長く伸びてしまうのを防ぐため、早速屋外へ移動させます。これ以降、プランターに植え付けるまでは明け方から午前中は屋外で日光を浴びせ、昼間は冷房の効いた室内の窓際に置きました。

 芽球を大きくする最初のポイントは「とにかく早く苗を完成させる」こと。7月中旬から遅くとも8月中旬には種をまき、この期間に苗としてしっかり成長させる必要があります。なお、8月から9月にはホームセンターや園芸店で「芽キャベツの苗」が出回り始めるので、それを購入して育てる方法もあるとのこと。

 22日目の8月18日。丸っこい本葉が成長してきたので、この段階で2株にまで間引きます。茎が太くて短く、葉は大きくて色味の良いものを選ぶといいそうです。その後、本葉の数が5、6枚になったところでさらに間引き、各ポットにつき1株まで絞り込みました。

間引かれて残った4株
2回間引いて残った元気な苗!
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植え付け時のポイント

 41日目の9月6日、いよいよプランターへ移動させます。1株育てるのに必要な容量は15リットル以上。深さ30センチ以上ある容器を使い、1個のプランターに2株ずつ植え付けます。

 芽球を大きくする2番目のポイントは「植え付け時の土の量を若干控えめにする」こと。芽キャベツ栽培では土を追加する工程があるため、この段階ではプランターに対して8分目程度の量の土を使います。

肥料をプランターの土に混ぜ込む
肥料入りの土に植え付ける

 水やりに関しては、7~10月は涼しい時間帯に1日1回のペースで実施。やや乾燥している環境の方が育つため、11月は2日に1回、12~2月は3~4日に1回のペースで水を与えます。

 植え付けから1カ月が過ぎたころに追肥を与えました。有機肥料の場合は1カ月に1回、固形の化成肥料の場合は2週間に1回、液体肥料の場合は1週間~10日に1回のペースで追肥を実施。養分が足りないと芽球は膨らまないため、忘れないよう注意が必要です。

芽キャベツに発生した芽球
芽球が見えてきた!
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葉をかき、芽をかき

 芽球を大きくする3番目のポイントは「不要な葉を取り除く」こと。余計な葉が残っていると日当たりや風通しは悪くなり、病害虫が発生する原因にもなってしまいます。そこで、地際から順に下の葉をハサミや手で除去。わき芽(茎と葉の付け根から出る芽)に栄養を集中させて結球を促進させます。

 不要な葉は株の成長具合に合わせて取り除きました。なお、地際から5センチくらいまでの高さにあるわき芽はいびつに成長しがち。この段階で葉と一緒に除去します。

 芽球を大きくする4番目のポイントは「土を増やす」こと。葉と芽を除いてできたスペースに土を追加し、強風で倒れないように株元を支えます。

葉を取った後に土を追加する
葉を取る作業と土を足す作業は成長に合わせて実施

 今回はあえて張らなかったそうですが、栽培時には防虫ネットが必須です。ダイソーなどで入手できるネットの被せ方は、ぽたろうさんが過去に公開した動画で確認できます。

 そして、芽球を大きくする5番目のポイントは「とにかく日光を浴びせる」こと。芽キャベツが球を膨らませるには何よりも日の光が重要なため、ぽたろうさんも日当たりが最も良い場所に置いて栽培したそうです。

日光に当て続けて育った芽キャベツ
芽球がこんなにたくさん!

 芽キャベツ栽培が最終局面を迎えた年明け1月3日、真冬の防寒対策を実施します。もみ殻を地面に敷き詰め、支柱に布団圧縮袋を被せてプランター全体を覆いました。

透明な袋をかぶせて防寒対策
もみ殻と袋で防寒して……

収穫した芽キャベツの数は?

 210日目の2月22日。ついに収穫のときを迎えます。各ポイントを押さえて育てたことにより、たくさんの芽球が大きく膨らんだ“芽キャベツリー”へと成長しました。株の頂点には、ひときわ大きい球ができていました。もちろんこの大球も食べられます。

芽球がたくさんなっている成長した芽キャベツ
ついに収穫!

 ダイナミックに株ごと切り取り、芽球の数をカウントしてみます。しっかり芽キャベツとして食べられるサイズのものが74個とミニチュアサイズのものが25個、頂点にある大きいものを含めて1株から100個の芽キャベツが採れました。これはきりが良い!

1株から100個の芽キャベツが採れた
大小合わせて100個!

「びっくりでした!」「チャレンジしてみます!」と反響

 ぽたろうさんによる芽キャベツ栽培の実践とポイント解説に、コメント欄では「芽キャベツの収量びっくりでした!」「立派な芽キャベツ! 素晴らしいです」「100個ですか~ほんと上手ですよね」「今年はタネから開始してみます」「チャレンジしてみます!」「芽キャベツの動画、本当に待ってた。去年頑張ったのに収穫できず悲しい思いをしました。意外と育て方紹介してる人は少ないし……ありがとうございます」といった声が寄せられています。

 ぽたろうさんは、家庭菜園に関するさまざまな情報をYouTubeチャンネル「ぽたろうの家庭菜園HACK」、X(@HACK1136)、Instagram(@potaro_yasai.beer)で発信しています。また、容器栽培の入門書『傘袋でジッパー袋で! 最高においしい野菜が1年中、楽しく作れる本』(KADOKAWA)が販売中です。

「ぽたろうの家庭菜園HACK」動画まとめ

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【プランター不要!】初心者にも分かるとうもろこし栽培の基本テクニック|とうもろこしの育て方
【この冬絶対コレ!】家計を助けるスナップエンドウ栽培完全ガイド|スナップエンドウの育て方

動画提供:YouTubeチャンネル「ぽたろうの家庭菜園HACK

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