ねとらぼ
2025/08/30 22:05(公開)

藻だらけで何も見えない池→水を全部抜いたら…… 姿を現した“とんでもないヤツ”に「すげぇ!」「でかすぎ」

 一面が藻に覆われてしまった“汚池”の水を抜いて掃除する様子が「めちゃくちゃ爽快」「なかなか面白かった」とYouTubeで話題です。動画の再生数は記事執筆時点で17万回を超えています。

藻だらけ汚池の水ぜんぶ抜いたら巨大生物がつぎつぎと…!お仕事紹介vol.2
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藻が大繁殖している池

 動画を投稿したのは、九州エリアから山口県を中心に各種清掃業務を手掛ける「北九州テクノサービス」のYouTubeチャンネル。同社は、テレビ東京系の不定期番組「緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦」の協力企業としても知られています。

 今回の舞台は、本格的な清掃を長年実施していなかったために藻が大繁殖してしまった池。依頼者によると水生生物を導入したことはないため、池の中に生き物はいないそうですが藻のせいで水中の状態は全く分かりません。

藻に水面が覆い尽くされた池
藻だらけの池を掃除する!

 そんな池をプロの技でピカピカの状態へ戻すべく、まずは水中ポンプを準備します。池の最奥にある排水用水路のフタを開けてセットしたら水抜きスタート! 1分間におよそ1トンのペースで排水し、中を空っぽにしていきます。

ポンプの力で排水される池の水
排水開始!

 水が抜けるに連れて、水面を覆い尽くしていた藻が大移動を開始。少しずつ見えてきた水中では、綿アメを引き延ばしたような形の糸状藻が大量に繁殖していました。近づいてきた藻を網ですくっていきますが、次から次へと集まってきます。やがて水中ポンプも藻に包まれて緑一色となってしまいました。これは手ごわい!

藻に包まれたポンプのホース
ホースが藻まみれに
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いない“モノ”がいた

 どうにか排水作業を進めていく中で、作業員が水中にいた“何か”を網ですくい取りました。中にいたのは、淡水に生息しているスジエビです。さらに水中をよく観察すると小魚の姿も見られました。どうやら池と近くの川が水路でつながっており、いつの間にか生物が入り込んでいたようです。

池に入り込んでいたスジエビ
スジエビ発見!

 急いで調査した結果、小型のハゼ・ヨシノボリやテナガエビ、モズクガニなどを発見。生物のいないはずの池からエビや魚がたくさん出てきました。このような展開は「池掃除あるある」なのだそうです。

池で発見した生き物たち
川からやって来たのかな?

 しかし、この池にいたのは自然に入り込んだ生物だけではありませんでした。作業途中で捕獲したのは真っ赤な体の巨大金魚。誰かがこの池に捨ててしまったようです。生き物は最後まで責任を持って飼育しましょう。

池にいた金魚
最後まで育てよう
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汚泥を落としてピカピカに

 救出作業が終わったところで池の水抜きも完了。ここからが池掃除の本番です。約2500リットルの水が入るタンクを備えた高圧洗浄車を用意し、車から伸ばしたホースの先端に圧力調整用の部品をセット。壁にこびりついた汚れを洗い落としていきます。

高圧洗浄で壁面を洗う
壁の汚れをどんどん落とす!

 その洗浄力は驚異的で、黄緑色だった壁がどんどんコンクリート本来の色へと戻っていきます。水を使う清掃作業は、上から下へと行っていくのがポイントなのだそうです。

 壁をきれいにしたら、次は池底にたまった泥やゴミの残骸を回収します。この作業で活躍するのが4トンの強力吸引車。池底に設けられている1段低い「くぼみ」へとホースを突っ込み、たまった汚れを吸い出していきます。

 くぼみへ向かって各所の汚泥をどんどん運び、次々と吸い出していく回収作業。設計者がメンテナンスのことまで考えてくれていたため、効率よく作業できるので大助かりです。なお、汚泥は産業廃棄物として扱い適切に処理します。

設計者が設けたくぼみのおかげで掃除が楽
この作りなら吸い取るのが楽!

 ある程度まで汚泥を吸ったら、ブロックやネットなど池の中にある構造物を高圧洗浄し、最後に池底を洗い流しました。この作業のポイントは、くぼみへ少しずつ近づくように離れた場所から洗っていくこと。当たり前のことを徹底し、効率よく作業をこなすのがプロの仕事です。

 こうして、水中が全く見えなかった池は見事に復活! 藻と汚泥がきれいさっぱりなくなり、見違えるほど美しい池になりました。

藻に覆われていた池
清掃作業前の池
底がよく見える池
ここまできれいになった!

「見てて気持ちがイイ」「とても満足感のある動画」と反響

 なお、今回の現場である池は生物を飼育するために管理している施設ではなく、さらに生きたままの運搬と譲渡が禁止されている特定外来生物もいなかったため、見つけた生物たちは特別に北九州テクノサービスが持ち帰ったとのこと。会社の大きな水槽で飼育しているそうですよ。

 プロによる汚池の清掃作業の様子に、コメント欄では「あースッキリ!」「見てて気持ちがイイ」「とても満足感のある動画」「金魚がでかすぎて」「すげぇ!」「立派な金魚……水あるところは、ただお掃除をするだけじゃ済みませんね」「ちゃんと発見した生物の保護にも時間割いてくれて感謝です」といった声が寄せられています。

 YouTubeチャンネル「北九州テクノサービス」では、ろ過装置のろ材吸引作業の様子も公開中。今後、同社のあまりなじみのない仕事内容を紹介していくそうです。

「北九州テクノサービス」その他の動画

お仕事紹介 vol.1【ろ過装置のろ材吸引作業】

動画提供:YouTubeチャンネル「北九州テクノサービス

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