娘が実家に置いていき、親も「いらない」と言っている。そんな情報が寄せられた生まれつき足の悪い小型犬を保護→保護直後から3カ月後までの様子をまとめた動画が、YouTubeに投稿されました。動画は記事執筆時点で、1万2000回以上再生されています

”保護犬”ももた君の新たな生活~3か月までを動画にしました!

 動画を投稿したのは、YouTubeチャンネル「青猫ノ星」の「深代」さん。群馬県前橋市で「青猫ノ星」を運営しており、不幸な命を減らすことを目標に活動をしています。

 以前は娘が実家に置いていき、親も扱いに困っているという、悲しい境遇に置かれた小型犬を保護する様子を紹介しました。今回はそんな悲しい境遇から保護された「ももた」くんの、保護直後から3カ月目までの様子を見せてくれます。

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屋外飼育の小型犬を保護

 動画はまず、6月28日に撮影されたももたくんの姿からスタート。時がたつのは早いもので、深代さんがももたくんを保護してから約3カ月が経過していました。そこで今回は保護当時の様子から、現在までの思い出を振り返ってみることにしたようです。

 ある日、深代さんの元に「娘さんがいらないからと実家に犬を置いて行ったが、今の飼い主であるおじいさんも『いらない』と言っている。飼育状態があまりにも悪い」という情報が寄せられました。

 深代さんが運営しているのは保護猫シェルターであり、本来犬の受け入れはしていません。しかし添付されていた動画を見て、轢死の恐れがあることから現場を見に行くことに。するとそこには屋外で飼育されていて毛は伸び放題、さらに後ろ足が不自由そうな小型犬の姿があったのです。

後ろ足が不自由で、特徴的な歩き方をしていました

 深代さんは現場の状況と父親の話から、この子の生活の質が向上する見込みはないと判断。譲渡契約書(所有権放棄)への記入を依頼し、さらに元の飼い主である娘には電話越しで了承を取り、この小型犬を正式に保護することとなったのでした。

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保護直後のももたくん

 その後深代さんは保護犬「ポチ」くんを病院に連れて行き、伸び放題だった毛を丁寧にカット。名前を「ももた」くんに変更し、目ヤニまみれだった顔を少しずつ拭いて、散歩に連れて行って……犬初心者の深代さんと、保護犬ももたくんの新たな生活が幕を開けました。

ももたくんの新たな生活が始まりました

 保護直後は犬に関する勉強とももたくんのケアを優先していたため、動画をあまり撮っていなかったそうです。最初は何もかもが手探りだったものの犬ボランティアさんの尽力もあり、やがてももたくんの生活環境は少しずつ整っていきました。

住環境が整いました

 その後も後ろ足のことを考えて柔らかい砂地をプチ散歩してみたり、ボランティアのトリマーさんに出張カットに来てもらったり、食の好みが激しくて2日連続で同じフードを食べないことに悩んだり……。犬との暮らしが初めてな深代さんにとっては、全てが初めてで観察の日々だったそうです。

トリマーさんにトリミングをしてもらいました
ももたくんの行動を観察する日々だったそうです

 このころは犬ボランティアさんが毎日のように協力し、一緒に考えて方向性を指し示してくれたとのこと。ももたくんの後ろ足が段差につまずかないように、そして新しい環境で安心できるようにと、QOLの向上にも尽力してくれたそうです。

ボランティアさんの協力のもと、生活の質が向上していきました
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新たな犬生を過ごすももたくん

 そんなこんなと日々は過ぎていき、ようやく少し落ち着いて動画が撮影できる状況になった様子。寒い日は服を着せつつ、4月ごろまでは体拭きと目ヤニ拭きを毎朝のルーティンにしていたのだとか。

 また、ずっと家の中のサークルで過ごすのは、犬にとってあまりいいことではないだろうと思っていたそうです。そこで毎日ももたくんを抱っこして近くの公園に行き、外気浴をすることに。

ペットカートは寄贈してもらったとのこと

 5月ごろには年齢と後ろ足を考慮し、今後の介護期に備えて足腰を鍛えるため、毎日2回の散歩をスタート。ももたくんが着用しているハーネスは、犬ボランティアさんが用意してくれたそうです。

朝夕の散歩をスタート

 散歩中に草むらへと入ってみたり、散歩からの帰宅拒否をしたりと、日に日に犬らしい生活を送れるようになったももたくん。今では雨の日でも朝夕2回の散歩が日課となり、どんどん目ヤニも取れて、体調も落ち着いてきたそうです。

今では散歩が大好きになったようです

 心に傷がある保護犬ではあるけれど、深代さんやボランティアさんなどたくさんの人からの愛情を受け、今は安心できる環境で新たな犬生を過ごすももたくんなのでした。

いっぱい抱っこしてもらってね
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「幸せですね」「残りの犬生はもう安心」と反響

 動画には、「もう3カ月になるのですね、ももたちゃん幸せですね、お散歩もしてもらっていいね」「やさしい、よかった、もっと早くお兄さんと出会えていたらどんなに幸せだったか……でも残りの犬生はもう、安心。ありがとうお兄さん」「ももちゃん元気になりましたね、見違えるぐらい綺麗になってますね」「安心し切ってる寝相も可愛いな」といったコメントが寄せられていました。

 ももたくんや保護猫たちの情報はYouTubeチャンネル「青猫ノ星」と、公式サイト「青猫ノ星」でも公開しています(※現在、保護依頼や相談は受け付けていません)。

 また、チャリティーショップ「Blue store」ではオリジナルグッズを販売しているほか、保護猫たちのかわいいLINEスタンプも販売中です。

【保護決断】娘に実家に置いてかれ、おじさんも「いらない」改善の見込みなく、やるべきことは一つ。
外で飼われてて今までよく生きてきたな
粘着トラップに右腕がズル剝けの子猫が引っ掛かっていた

画像提供:YouTubeチャンネル「青猫ノ星