ねとらぼ
2025/09/20 10:30(公開)

ダイソーの“地味な植木鉢”がまさかの大変身→圧巻の作品に「感動でしかない」「こんな世界で生きたい」

 主にダイソー商品を使って作った超精巧なジオラマがYouTubeで話題です。途方もない作業量によるハイクオリティーな作品が反響を呼び、動画は記事執筆時点で10万回以上再生されています。

DIY miniature ~夏の思い出~皆んなのアイデアから生まれた秘密のツリーハウスを作る。
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ダイソー商品で視聴者からのアイデアを形にする

 動画を投稿したのは、ミニチュアやジオラマ、ドールハウスの製作過程を公開しているYouTubeチャンネル「Hanabira工房」。以前には、100円ショップのおもちゃで作ったシックなキッチンセットや、「GODIVA(ゴディバ)」の木箱で作ったチョコレート工房が話題になりました。

 今回は、視聴者からもらったたくさんのアイデアをもとにツリーハウスの秘密基地を制作します。なお、レジンや一部の塗料などを除きほとんどの材料はダイソーの商品です。

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植木鉢の表面にさまざまな素材を貼り付けると……

 全体の土台となるのは、直径15センチの5号サイズの植木鉢。その外側に観葉植物に使うインテリアバーク(木端)を貼り付け、紙粘土で隙間を埋めます。紙粘土の表面には樹皮のような細かい筋を付けておきました。

 紙粘土が乾燥したらアクリル絵の具で全体を木の色に塗ります。これで植木鉢が“大木の幹”になりました。その所々にグリーンモス(こけ)を細かく刻んだものをボンドと混ぜ合わせて貼り付け、表面にグリーンモスを振りかけると本物のこけが生えているように見えます。

大木の幹のようになった植木鉢
大木の幹のようになった植木鉢
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コイが泳ぐ池を作る

 この大木の上に池とツリーハウスを作っていきます。カラーボードを植木鉢に収まる形にカットしたものをたくさん作り、底から積み上げて土台にしました。鉢の上端の少し下まで積み上げたら段差を作り、カラーボードや紙粘土などでその段差部分の石垣や階段を作って塗装します。

 段差の下段には、カラーボードで作った石畳、グリーンモス、ジオラマスポンジ、拾ってきた枝で作った倒木、造形粘土で作った数体のコイを配置しました。周囲に囲いを作り、薄い水色に着色したエポキシレジンを流し込みます。

エポキシレジンで池を作る
エポキシレジンで池を作る

 エポキシレジンが硬化したら、表面に水面のゆらめきを作るためUVレジンを筆でたたくように塗り、UVライトですかさず硬化させます。これでコイが泳ぐ池ができました。

ツリーハウスに着手

 ここから、視聴者からのリクエストが多かったというツリーハウスに着手します。その細部についても、なるべく視聴者のアイデアを盛り込んでいくようです。

 まず筒状にしたアルミホイルに紙粘土を貼り付け、細い溝を入れて樹皮を表現しました。入り口部分は抜き取り、内部にも紙粘土を貼っておきます。これはツリーハウスとなる木の幹です。

 ヒノキの経木の細切りをカラーボードに並べて作った“木の床”をツリーハウス2階の床として設置しました。そこに発泡スチロールで作った構造を置き、その上にもさらに床を置きます。

ツリーハウスの構造を作っていく
ツリーハウスの構造を作っていく

 幹には紙ストローを紙粘土で複数固定。自在ワイヤーを数本束ねたものをねじって分岐する枝を作り、紙ストローに挿しました。そのワイヤーにはしっくりを塗り、木の枝のようなフォルムにします。

 木の幹と枝、床をそれぞれ着色し、枝の先にボンドと混ぜたグリーンモスを付けたら本物の木のようになりました。ツリーハウスなので外階段やつまようじで作った柵も設置。さらに、枝の間に板張りの小さな空間を作りました。

木としての外観を整える
木としての外観を整える

1階はカフェコーナー

 ツリーハウスの内部を作っていきます。1階はカフェコーナーです。梱包材を再利用したグラスにレジン製のドリンクを注ぎ、樹脂粘土で作ったレモンを飾りゼリーポンチを作成。他にも違う種類のドリンクやカエルの形のパンケーキなどを作り、シナ材と厚紙で作ったカウンターテーブルに置きます。切り株のイスと一緒に配置したら、すてきなカフェコーナーの完成です。

ゼロから作ったカフェコーナー
ゼロから作ったカフェコーナー

2階は「森の小さな図書館」

 ツリーハウスの2階は本が読めるスペースにします。円柱上の部屋を作って中に棚を設置し、紙を重ねて量産した“魔法書”を並べ、真ん中に丸いテーブルを置くと「森の小さな図書館」ができました。

本を並べていく
本を並べていく

 2階の屋上は夏に涼めるスペースにするようです。樹脂粘土で作ったスイカと、UVレジンで作ったラムネ瓶などを桶に入れ、氷水でキンキンに冷えている演出を加えます。これを望遠鏡と一緒に設置すると、和の雰囲気のあるベランダができました。

 さらに、金魚を飼っている桶や野菜を冷やしている桶を作り、他の場所に後で設置します。

10円より小さな桶には夏らしいアイテムが
10円より小さな桶には夏らしいアイテムが

3階は「自由研究をするための魔法使いのアトリエ」

 3階部分にはドーム上の透明な屋根を持つ部屋を作り、その中に弧を描く棚を設置しました。棚にはUVレジンで作った色とりどりの“魔法薬の瓶”を並べます。

 造形粘土で作った切り株のテーブルとイス、青い炎が上がる鍋、レジンとドライフラワーパーツで作った“薬草の入った試験管”、ハケの毛を使った魔女風のほうきを配置すると、ハリー・ポッターシリーズのような世界観の小部屋ができました。

 これは視聴者からのリクエストが多かったモチーフの1つで、「自由研究をするための魔法使いのアトリエ」と名付けています。

ディテールが作り込まれた魔法使いのアトリエ
細部まで作り込んだ魔法使いのアトリエ

「船で行く夏の秘密基地」が完成!

 最後は仕上げです。先に作っておいた木の床だけのスペースには木箱を置き、その上にカットスイカ、ブタの蚊取り線香容器を配置。また、スイレンの花と葉を作り、ツリーハウスの下の池に浮かべて「モネの池」のようにします。

 ツリーハウス1階の入り口には、造形粘土とUVレジンで作ったガラスドアを設置。その上に「ひみつきち」と書いた看板と草を飾ります。さらに、バス停のような、船が停まるための停留所看板をドア前に置くと「船で行く夏の秘密基地」が完成です!

入り口に船が停まる停留所も
入り口に船が停まる停留所も
完成!
完成!

 いろいろな世界観を盛り込みつつ、1つに調和しているこの作品はどこを見ても手が込んでいて、何時間でも見ていたくなる素晴らしい出来栄えです。

「めっちゃすごい」「こんな世界で生きたい」と反響

 途方もない作業量で作った渾身の力作に、コメント欄では「めっちゃすごい」「見始めた時点で、本物の木にしか見えませんでした」「こんな世界で生きたい」「このツリーハウス、子どものころの秘密基地の夢そのものですね」「想像が膨らむ楽しい作品」「何もかも手作りでクオリティーもすごい。感動でしかない」「この世界に入りたい、暮らしたい」「こういう秘密基地で夏休みを過ごしたかった!」と、国内外から称賛する声が上がっています。

 この他のミニチュア作品は、YouTubeチャンネル「Hanabira工房」、Instagram(@hanabira_kobo)、X(@Hanabira7878)で公開しています。また、著書『ちいさい世界(もの)づくり – 身近なものでできるジオラマとドールハウス –』(ワニブックス)が発売中です。

「Hanabira工房」動画まとめ

DIY バレンタインなのでGODIVAの木箱をリペイントしてチョコレートを沢山つくる。
DIY 旅するミニチュア作家。『ままごとおもちゃ』を購入したので本気でままごとをする。
DIY 100円ショップの『アクリルケース』にちいさい世界(もの)を好き勝手に作り上げる。

動画提供:YouTubeチャンネル「Hanabira工房

※本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

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