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アクアリウムの情報誌で見た水景に憧れ、スイレンを主役とした水草レイアウト水槽を作成。1年と5カ月間にわたる、水槽の移り変わりをまとめた動画がYouTubeに投稿されました。
動画を投稿したのは、「見栄えとメンテナンス性を両立させた水槽作り」を目標に、日々アクアリウムと向き合っているポン太さん。自身のYouTubeチャンネル「ポン太アクア Ponta AQUA」では主に、水草水槽に関する情報を発信しています。
今回は以前60センチ水槽で作成した、「スイレンレイアウト水槽」の経過を報告してくれるとのこと。実は立ち上げから1年5カ月が経過した水槽は、とても悲惨な状態になってしまっているようで……?
情報誌に憧れて作った「スイレンレイアウト水槽」
この水槽は名前の通り、スイレンを主役とした水草レイアウト水槽です。情報誌『アクアジャーナル』の328号に掲載されている「スイレンの調べ」というレイアウトに感動し、自分でも似たようなレイアウトをしてみたいと思ったのだとか。
「スイレンの調べ」は180センチ水槽で作られていましたが、60センチ水槽でなんとかやってみたいと思ったとのこと。多くのスイレンは大きくなるため60センチ水槽では窮屈で、スケール感を出すことも難しいけれど、「やりたい」という強い気持ちだけで進めてみることにしたのでした。
2023年8月に立ち上げをスタート。スイレンは底床からの養分要求が大きく、水中からはあまり栄養を吸収しないことから、底床には養分が豊富に含まれているパワーサンドを採用。その上にはマスターソイルを敷きました。
レイアウト素材には、流木と石を使用。石は流木の周りを囲うように配置しましたが、やがて水草に覆われてほとんど見えなくなってしまったそうです。レイアウトをする際は水草が茂った後のことも考えて、素材や場所、大きさを選ぶ必要があるのですね。
水草を植える
続いてレイアウトを終えた水槽の前景に「ショートヘアーグラス」、後景に「ロタラブラッドレッド」という水草を植えることに。2週間ほどミスト式で管理を行い、ある程度根付かせてから主役となるスイレンと、「バリスネリア」を植えたそうです。
水槽に植えたスイレンは、「ニムファミクランサ」「タイニムファ」「タパジョスドワーフニムファ」「サンタレンドワーフニムファ」「タイガーロータス」の5種。本来はこれだけの種類を植えるとスペースがきつく、また散らかった水景になってしまうそうです。しかしこのときはスイレンにはまっていて、気になる品種をとにかく集めてみたかったのだとか。
その後、バリスネリアも植えたところで大事件が発生。なんと多くの水草が溶けてしまったのです。原因は恐らく、水草の残留農薬や付着生物などを落としてくれる水草用コンディショナーを使ったこと。後で調べたところ、スイレンやバリスネリアなど、基本的に水の中でしか生きられない植物にそのコンディショナーを使うと、傷んでしまうことがあると分かったそうです。
このときは自分の確認不足で起きてしまった悲劇であること、金額にして1万円分ほどの水草を溶かしてしまったことから、かなり落胆していたというポン太さん。しかしうれしいことに、その後一部の水草は復活してくれました。ただバリスネリアについては復活の兆しが見えなかったため、代わりに「シペルスヘルフェリー」を植えることにしたのでした。
それから水槽を維持すること1カ月。生体も導入した水槽は華やかでかなり見ごたえのある、理想の水景に近付いてきましたが……スイレンの1つ、ニムファミクランサが巨大化し始めたそうです。そして60センチ水槽でスイレンを育成するとかなり窮屈であること、最低でも120センチ、欲を言えば150センチ水槽でないと、スケール感を出すことが難しいと分かってきたのだとか。
その後は少しでも小さい葉を展開してもらうため、大きい葉をトリミングすることに。ただスイレンはダメージを受けすぎると休眠状態となって1年以上葉を出さなくなることがあるため、慎重にトリミングをしたそうです。そこからニムファミクランサの巨大化は目立つものの、気になる水草を追加しつつ、美しい水景を維持することができていましたが……?
水槽に迫る、崩壊の足音
立ち上げから2カ月後。トリミングの影響に加えて底床内の養分が少なくなったのか、ニムファミクランサの巨大化が収まってきました。今思い返すとスイレンレイアウト水槽はこのときが最も見栄えがよく、ここから衰退の一途を辿っていったそうです。
立ち上げから4カ月後。スイレンが全体的に弱々しくなって葉の色が落ち、一部の葉が溶けてきてしまいました。底床の養分を使い切って養分不足になっていると推測し、スイレン用の底床肥料を入れてみましたが……1週間後にはコケが大発生。数日間完全に遮光することによって何とかなったものの、かなり大変な目にあったそうです。
そして立ち上げから半年後、いつの間にか前景と中景の水草がボロボロになっていました。さらに4株あったニムファミクランサが1株だけとなり、その1株もかなり厳しい状態に。サンタレンドワーフニムファも消えそうになっていて、水槽が崩壊しかけていることを感じていたそうです。
立ち上げから8カ月後には、なぜかスイレンたちが復活。12~2月にかけて調子を崩していたのは、寒さが原因だったのかもしれません。そこからしばらく時間が経過して……立ち上げから1年5カ月後には、スイレンはほぼ消え去ってしまっていたのでした。
スイレンレイアウト水槽については生体のエサやりや水換えなどの日々必要な管理はもちろんのこと、底床肥料と液肥を定期的に添加し、二酸化炭素もきちんと入れていたそうです。その状態でなぜこうなってしまったのか、はっきりとした理由はわかりません。しかしこの水槽を復活させることは困難だと判断し、近々リセットすることを決めたそうです。
最後は壊滅的な状況になってしまったけれど、スイレン水槽を作ってみたいという思いを叶えることはできたので、とりあえずは満足したそうですよ。
「キレイな映像」「水槽の寿命は1年だと思って割り切ってます」と反響
動画には、「キレイな映像で見とれてしまいました! リセットも楽しみにしてます」「昔ドラマで医者は延命はできても死から逃れる事はできない……って言ってました。自分も水槽の寿命は1年だと思って割り切ってます」といったコメントが寄せられていました。
ポン太さんは主に水草水槽に関する情報をYouTubeチャンネル「ポン太アクア Ponta AQUA」と、Instagram(@yu_nyanponta)で公開しています。
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