コンセントの横に開いた“謎の穴”→のぞいてみると……　日本ならではの光景に「感動して泣いてる」「完璧すぎる」

　コンセントの横に開いた”謎の穴”をのぞいてみると……。そこに広がるまさかの光景がYouTubeに投稿されました。日本ならではの懐かしさあふれるディテールが反響を呼び、記事執筆時点で37万8000回以上再生され、9400件を超える高評価を集めています。

こびとシリーズの新作発表！

　動画を投稿したのは、ミニチュア作家の「Mozu」さんとデザイナーの「Yuuka」さんが、本物そっくりなミニチュア作品の制作過程を紹介するYouTubeチャンネル「MOZU STUDIOS」。以前には精巧なミニチュア「こびとのコインランドリー」や「こびとのお風呂」が話題になりました。

　今回は、“こびとシリーズ”の新作「こびとの縁側」の制作過程を紹介します。まずは小物作りから……。

みずみずしい“食べ終わったスイカ”の作り方

　樹脂の削りかすを塗料と一緒にUVレジンに混ぜ、それを外側を緑に塗って弯曲させた紙に乗せます。紫外線を照射してレジンを固めたら食べ終わったスイカの見た目に。さらにそれを、スイカの汁とタネを再現したミニチュアの皿に置きました。どこをどう見てもスイカそのものすぎる……！

“小学生の夏休み”が感じられるちゃぶ台

　次に、カブトムシを飼育していそうな虫カゴと、子どもが描いたようなカブトムシの絵を作成。そして、木材を組み合わせて本物そっくりのちゃぶ台を作ります。光沢のある茶色の塗装を施すと、誰もが見たことのある昔ながらのちゃぶ台となりました。

　ちゃぶ台の上には、先ほどのスイカの皿と虫カゴとカブトムシの絵を置き、さらに、色鉛筆と学習帳、うちわ、ゲームソフトのパッケージ、計算ドリル、テレビ等のリモコン、クシャクシャにした紙などのミニチュアも置きます。これだけで、夏休みの小学生の日常が想像できてしまいますね。

家族の生活感が伝わってくるディテール

　開き戸や引き出し付きのキャビネットを作り、その上に電話機、ラジカセ、筆立て、電気ポットを置きます。キャビネットには雑多なチラシやふせんも配置し、生活感を表現します。

　その他、たくさんの家族写真を貼った額、ビデオデッキとテープなどを収めたテレビ台と再生中のアニメが一時停止されている液晶テレビ、チラシを折って作った箱、招き猫などの置物、座椅子、8畳の畳間などが次々と作られていきます。

縁台と縁側を備えた“壁の中の和室”が完成

　今回のメインとなる縁側は細長く切った木材を並べて塗装し、土台の木材の上に乗せる形で作成。畳間に接続します。

　さらに、柱、巾木（はばき）、長押（なげし）を備えた壁面を作り畳間の周囲に設置。そうしてできた和室にふすまをはめ、壁や柱には書を飾った額、表彰状の額、温度計、花火大会のポスター、カレンダーを配置します。

　板にレーザー彫刻で複雑なパターンの穴を開け、枠を付けて塗装。これは、ふすまの上に通風や採光のために付ける欄間です。どうやら松をかたどった欄間を作ったようです。

　照明付きの天井を乗せ、隠れたところに置いたモーターで動くミニチュア扇風機と、ここまでに作ったさまざまな小物を配置すると、生活感にあふれ、縁側も備えた伝統的な和室ができあがりました。とても懐かしい感じのする空間です。

　この構造全体を壁に埋め込む形とし、木材で作った縁台を壁の外に置いてガラス戸を設置したら最終的な完成です。どんな“こびと”さんたちがここに住んでいるのか、想像がふくらみますね。

「懐かしい我が家って感じ」「畳の上に寝ッ転びたい」

　緻密な作業によって作られた懐かしい雰囲気の和室には、「感動して泣いてる。昔の家にそっくりだ」「今はもう無き故郷の実家に久しぶりに帰省出来た気持ちになれました」「畳の上に寝ッ転びたいです」「映像だけで、田舎のおばあちゃんの家の匂いがしました」「こんな部屋見たこともないのに、なんでだろうとても懐かしい我が家って感じがして泣けてくる」「小物が完璧すぎるんだ！」など、感動の声が多く寄せられています。

　MOZU STUDIOSは全国各地で展覧会を行っており、今回の作品は2025年11月12日から銀座三越で開催される「Mozuミニチュア展」で展示されます。その他の展覧会の開催予定については公式サイトでチェックできます。

「MOZU STUDIOS」動画まとめ

画像提供：YouTubeチャンネル「MOZU STUDIOS」