ねとらぼ
2025/11/02 20:30(公開)

山奥のジャングル廃墟→たった2年で…… 驚きの“現在”に反響「泣けました」「圧巻ですね」

 山の廃墟を“最高の場所”にするべく取り組んできた2年間の総集編が、YouTubeに投稿されました。この動画の再生数は記事執筆時点で32万回を超えており、2300件以上の高評価を獲得しています。

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2年間のまとめ

 動画を投稿したのは、YouTubeチャンネル「山の廃墟を天国にする計画」。150万円で購入した築55年の山の中にある廃墟を最高の場所(天国)にするべく、経験ゼロの家族が協力して日々奮闘する様子を発信しています。

 今回の動画は、2年にわたる取り組みの総集編。たまたま通った裏道で、売地の看板を見つけたことから全ては始まりました。ずっと手つかずだった土地と建物はボロボロの状態。問題ばかりな廃墟ですが、投稿者さんはここに「可能性」を感じて買うことにしました。

山の中にある廃墟
廃墟と出会ったのは2年前

 あちこち片付ける内に愛着が湧き、「みんなが集まって、また来たくなるような場所にしたい」と修繕プランを模索し始めた投稿者さん。信頼できる工務店とすばらしいデザイナーに巡り合ったことで視界が開け、建て替えを決意しました。

 重機で解体してもらい、ボロボロの建物があった場所は1カ月ほどで見事な更地に変化。敷地内で列をなしていたヒノキたちは、木材として買い取ってもらいました。空がよく見えるようになったこの土地で、いよいよ新しい家の建築に取りかかります。

 基礎から始まった家造りは、プロの手で着々と進行。たくさんの人の手で自分たちの希望が形となっていく光景に投稿者さんはとても感動したと回顧しています。

建築作業の様子
形になっていく新しい家
伐採後の枝や切り株を処分する投稿者
建築中に枝や切り株を処分!
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内装工事に挑戦

 工事が進んでついに建物内部へ入る許可も出たので、内装作業のDIYを行うことに。経験皆無の“ド素人”ながらも、ダイニングキッチンとなる部屋の壁や床に丈夫な左官塗材「モールテックス」を塗っていきます。

 まずは、石こうボードの隙間をテープとパテで埋める作業。最初は恐る恐るパテを塗っていましたが、慣れてくると作業がだんだん楽しくなっていったそうです。壁に下地も作ったので、次はいよいよモールテックスを塗る作業です。

 きれいに仕上げようとする意気込みが手の動きに表れてしまったのか、投稿者さんが塗った面はかえって凸凹に。しかし、職人から“研磨するので大丈夫。磨くとその凸凹が良い感じの模様になる”との助言をもらい、頑張って仕上げました。

投稿者が塗ったモールテックス
味のある感じに仕上がった

 続いて床にもモールテックスを塗ります。壁の作業で培ったものを生かしつつ、下地作りやモールテックスの下塗り、本塗りを実施。仲間たちの協力もあり、無事にやり遂げました。しかし、投稿者さんは次の研磨工程で、とてつもなく苦労することになります。

 モールテックスの表面強度はコンクリートの5倍で、工具を使って一生懸命に磨いてもなかなか終わりません。その達成率は1時間やって0.5パーセント。“コツをつかめば終わるだろう”という楽観的な予想は見事に外れ、数日間ひたすら削ってようやく40パーセントになりました。

床の研磨作業を行う投稿者
なかなか削れない!

 磨き始めてから8日目。再び仲間の力を借りることにしました。分担することで作業スピードは各段に上がり、想像を絶する大変さだった研磨工程は10日目にようやく終了。これでもう雑巾などで拭いた際に繊維が引っ掛かることはありません。天井と壁、床をしっかり洗って汚れと削り粉を除去します。

 ウレタンニスを各部に塗ったら、家具を搬入。思い出や努力があちこちに染み込んでいるオシャレなダイニングキッチンがついに完成しました!

完成したダイニングキッチン
ダイニングキッチンがついに完成
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進む造園作業

 内装だけではなく、家の周囲も職人たちの手でどんどん整備されていきます。コンクリートを打設して土台を作り、その上にウッドデッキを構築してくれました。当初はDIYでデッキを作る予定でしたが、その仕上がりに投稿者さんは「やってもらってよかったー!」と喜びを伝えています。

コンクリート製の土台の上に設けられたウッドデッキ
ウッドデッキも作ってもらった

 そのウッドデッキを通じて出入りする庭には、あちこちに大きな木を植えてもらいます。数メートルもの高さの木を重機でつり上げて、あらかじめ掘っておいた穴にセット。その近くには、以前から庭に転がっていた巨大な岩石を埋め込みました。

木を植えて、巨石を埋め込む様子
庭の“骨格”が見えてきた

 造園作業2日目には、投稿者さん一家も作業に参加。強風で倒れないように、ひもと3本の支柱で木を固定する方法を職人から教わりました。並行して、ポリポットに入った小さな木や草を地面に植えていきます。

 3日目に行ったのは石材や砂利、水をかけると固まる土などを現場まで運搬する作業。石材は合計で1トンあり、1袋15キロの固まる土は合計で3トンもあります。みんなで力を合わせてこれらの大荷物を運び、ファイアピットや舗装された道を作り上げました。

 裏庭の整備も進み、5日目にはU字溝を使った階段が完成。植えた木々に名札を添えた後、ファイアピットに初めての火入れを行います。

U字溝を斜面に埋め込んで作った階段
アイデアの詰まった階段

 たき火を眺めつつ、「最高の場所に仕上がった」と今回の作業で一期目の工事は完了したと報告。2年間の出来事をまとめた動画は、投稿者さんたちが“天国”へと変わった場所で快適に過ごす様子で締めくくられています。

たき火を見ながらこれまでを振り返る投稿者
いつかは、ここを交流の場に!

 コメント欄には、「圧巻ですね」「とてもすてき おうちも、人生の選択も」「デザイナー、工務店、造園業とセンスある業者に恵まれて、友人達にも、すばらしいです」「U字溝の階段、手軽で見た目もお洒落な感じで目からウロコですわ」「家がカッコいい。我が家を建てる時に参考にしたい」「こちらまでまで嬉しくなり、恥ずかしながら泣けています」などの感想が。

 なお、自然いっぱいの環境を見て「クマは大丈夫ですか?」と心配するコメントに対しては「ありがとうございます! 熊はいない地域ですが、鹿と猪はたくさんいます」と回答しています。

 同チャンネルではこの他にも、笹だらけの場所を整備する動画や、雨の季節にこの家で過ごす様子などを公開しています。

動画提供:YouTubeチャンネル「山の廃墟を天国にする計画

※本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

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