年季の入った座卓をリメイクしていく動画が、YouTubeに投稿されました。天板を削っていく様子と、塗装を施す様子を収めた2本の動画は合計で6万6000再生されています。
天板を平らに
動画が投稿されたのは、YouTubeチャンネル「木の店さんもく」。一枚板と無垢材の専門店「木の店さんもく」は、日本有数の森林県である岩手県一関市に構える店舗で、木材やオリジナルの家具を製造・販売しています。
今回リメイクするのは、厚さ8~8.5センチほどのケヤキの一枚板を使った座卓です。重厚でしっかりした作りですが、長年にわたって使い続けたため、1センチほど天板がそっているとのこと。角材を乗せて真横から見るとそり具合がよくわかります。
表面は端部が高くなっており、裏面は中央部が盛り上がっている状態。小さな「割れ」も生じており、一部はささくれたようになっています。
そこでプレーナーを使い、塗装を落としつつ天板の両面を平らにします。この座卓の足はボルトで取り付けてあるため、回すだけで簡単に外せる仕組み。足の固定用金具も取り外したら、まずは天板の裏面から削っていきます。
けたたましい音とともに動作するプレーナー。刃の当たった部分が少しずつ削れ、天板の色が濃い茶色から新品の木材のような薄茶へと変化しました。
作業は順調に進んでいましたが、表面の2回目の削り作業に入った段階でアクシデントが発生。プレーナーの刃の切れ味が悪くなり、摩擦熱で天板に焦げ目がついてしまいました。機械が動くたびに次々と縦長の黒い線が天板に引かれていきます。
刃を交換して3回目の削り作業を行うと、焦げ目がなくなり表面はキレイな状態に。しかし、裏面の2回目の削り作業を行っていると再び焦げ目がついてしまいました。
埋まっていたもの
調べてみると、天板の端に埋まっていた「金属製の物体」を発見。どうやらこれが刃こぼれの原因のようです。投稿者さんは、この一枚板にあった割れを補強するために仕込んだ「隠しクギ」ではないかと推測しています。
抜き取ることは難しいため、プレーナーの刃が当たらないよう工具を使ってクギだけを研磨。結果、問題なく削れるようになり裏面と表面の加工はその後スムーズに終わりました。
この天板には左右で形状の異なる「耳」があり、片側は緩やかで、反対側は起伏が激しくうねった“表情”のある板となっています。後に控えているオイル仕上げのために、これらの耳を含む天板側面を丸ノコでカット。形が複雑な部分は手作業で削っていきます。
足の固定用金具のくぼみを新しく設けつつ、割れている部位を補修。天板の表面をならし、足も研磨して塗装を落としておきます。
加工が終わったら、次は天板と足にオイルを塗布。2回塗ることでピカピカに仕上がりました。裏面の金具に足を取り付ければリメイク完了です!
板の“表情”を残した
今回の作業では、両面合わせて2.5センチ削ったとのこと。耳や足の形状はそのままにすることで、元のデザインを損なうことなく座卓を修理できました。
YouTubeチャンネル「木の店さんもく」ではこの他にも、さまざまな木材を加工する様子を公開中。公式サイトやInstagram(@sanmoku0359)では、木材の加工や商品に関する情報などを発信しています。
動画提供:YouTubeチャンネル「木の店さんもく」
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