ねとらぼ
2025/11/22 07:45(公開)

“失敗作”とされた唐津焼、プロが螺鈿を駆使して金継ぎしたら…… “とんでもない仕上がり”に「かっけえええええ!!!」「うっとりします」

 斬新な金継ぎで復活した陶磁器がX(Twitter)で話題に。記事執筆時点で約85万回表示され、約3万件の“いいね”が集まっています。

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螺鈿と金継ぎによって輝く陶磁器

 投稿者は、漆芸家の佐野圭亮(@K_Sano_Urushi)さん。「螺鈿(らでん)を駆使して今までで誰もやったことの無いような金継ぎをしようと思ったら、とんでもないものが生まれてしまった。。。」とつづり、金継ぎした不思議な見た目の陶器を紹介しています。

 その器は、中央から端にかけて丸いキラキラした粒が層になり、光り輝いています。割れたり欠けた陶磁器などを漆で接着して直す“金継ぎ”を、独特な手法で行った作品のようです。

螺鈿と金継ぎで復活した陶磁器

 そして、金継ぎに用いたのは“螺鈿(らでん)”という伝統技法。アワビや夜行貝の貝殻を加工して工芸品の表面に貼りつける技術ですが、局所的に貼りつけることで美しい器になりました。

キラキラ輝いている
角度によって別の輝きに
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数百年前に作られた陶磁器が光り輝く

 この陶磁器は、江戸時代に作られたと思われる唐津焼だそうです。ただ、製作時に失敗作や不良品として地面に埋められてしまった物のようです。それが数百年の時を経て掘り起こされ、このような見た目になりました。

江戸時代の唐津焼

 佐野さんはこの作品について、「漆芸という技で新しい美意識を芽生えさせられないかと考えました」「もちろん侘び寂びの精神の始まりに寄せて異質で異端、挑戦的な形で」「この器が焼かれた時代にも再現可能な漆芸技法にのみ絞って制作してみました」などとコメント。金継ぎとはまた別の境地を切り開いたと言えるかもしれません。

継ぎ目を境に違う世界

 この美しい作品には、「すごいですね!」「とても綺麗ですごい……」「リペアと言うより、もはやカスタマイズの域ではありませんか」「なんということでしょう!」「金継ぎとはまた別の技術ですね」「虹色の盃だ!」「虹継ぎやねもはや」「クリエイティブですごい」といった声が寄せられました。

貝殻の表面を加工
貝殻から取れた丸い粒

画像・動画提供:佐野圭亮(@K_Sano_Urushi)さん

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