ねとらぼ
2025/11/29 07:20(公開)

素人が“だし巻き卵”を何度も巻き続けて1時間…… たどり着いた境地に「難しすぎる」「初めて分かった!」「奥が深い」

 プロ級の出来栄えを目指して……。素人がだし巻き卵を1時間作り続けるという動画がYouTubeで話題に。動画は、記事執筆現在で61万2000回以上再生され、1万3000件を超える高評価を獲得しています。

素人、プロのだし巻きを焼く【素人シリーズ】
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プロのだし巻き卵を目指してみた

 投稿者はチャンネル登録者数140万人を超える人気YouTubeチャンネル「Genの炊事場 SUIJIBA」を運営しているGenさん。さまざまな料理にチャレンジしたり検証したりする動画を多数投稿していて、過去にはみりんを酒で代用してみたらどうなるのかという検証動画が話題になりました。

 今回は、関西のふわっとした絶品のだし巻き卵を目指して「素人がプロの味のちょい下くらいに落とし所をみつけ、ギリ金取れないくらいの逸品に仕上げる」というテーマでだし巻き卵を作っていくことに。

 まずは、家庭で普段作るという出し巻きを再現。卵3個に白だし10ミリリットルと水30ミリリットルを加え、テフロン加工の卵焼き器を使って弱火から中火で巻き上げていきます。菜箸で卵液をかき混ぜながら少し固まったら巻き、再び油を引いて卵液を流し入れる……。この繰り返しで、少しずつだし巻き卵の厚みを増やしていきました。

いつもの卵焼き
いつもの卵焼き

 こうして完成した出し巻きについて、Genさんは「いや、めちゃめちゃおいしいんですよ」としつつも、ハッとするような味ではなくどこかに“家庭感”が残るとコメント。特に本格店と比べた際に不足するのは、水分量としっかりと抽出された出汁の豪快な“荒さ(ライブ感)”が足りないと分析していました。

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水分量・道具・加熱でひたすら検証

 第2段では、水分量を一気に90ミリリットルと3倍に増やしてプロの質感へ寄せる方法を試します。しかし、卵液がゆるくなりすぎて、巻きが成立せず失敗。そのため、ゆるい卵液でも熱伝導率の高い銅製の卵焼き器なら、鍋との接地面である下地が急速に固まってだし巻き卵の形に形成できるのではないかと試みますが、これも失敗。

形成できず……
形成できず……

 さらに、現実逃避的に電子レンジ法にも挑戦。プラスチック容器にラップを敷いて、先ほどと同じ分量の卵液と油を注いで電子レンジへ。1分半たったらしっかりかき混ぜ、追加で1分加熱。9割固まった状態になったら、ラップでぐるっと巻いて形成。最後に5分放置して完成です。

レンチンでもなかなか良い感じ
レンチンでもなかなか良い感じ

 試食でGenさんは「ぶっちゃけ言いますと、自分で巻いた時よりもその出汁の補水力は強いですね」「めちゃめちゃおいしいんだけど、やっぱり限界を感じますね」とコメント。求める“ジュワッとしたライブ感”やハッとするようなおいしさには届きませんでした。

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最終的に到達した結論とは?

 そこで、水分量を再調整して75ミリリットルに。さらに、白だしもこれまでの10ミリリットルから15ミリリットルに増やすことで形成しやすさが段違いに。また、銅製からテフロンの卵焼き器に戻しました。完成しただし巻き卵を試食すると、「これは上質。ハッとするおいしさがある」と絶賛。じゅわっとしみ出した出汁にも感動しながら、「最高においしい。家でこれ出てきたら、ちょっとびっくりしますね。本当に」とコメントしました。

水分量がベストに近づく
水分量がベストに近づく

 ここでチャレンジは終了かに思えましたが、Genさんはお店のだし巻き卵に比べると多層感が足らないとし、さらなる高みを目指します。

 最終トライでは、層を薄く重ねるプロの技法を一部取り入れることにしました。これまでは卵液が半熟になったら巻くことを繰り返していましたが、今回は卵液がほぼ生のまま巻いてから、そのままだし巻き卵本体を奥に滑らせ新しい層を作ってから巻くことで薄い層にします。こうすることでより多層になり、焼いた膜の間に半生の卵液がサンドされることになり、ふんわりとした食感に。Genさんはこのテクニックを安定させるために、約1時間練習したとのことです。

プロのテクニックを取り入れる
プロのテクニックを取り入れる

 さらに、鰹と昆布から出汁を作り、油にごく少量のごま油を足すことで風味付けしました。卵3個に出汁を100ミリリットル、米油とごま油を適量加えた卵液を焼いていきます。卵焼き器の熱の入れ方にも注意し、途中から巻きやすいヘラに持ち替えました。

練習の結果……
練習の結果……

 完成しただし巻き卵についてGenさんは、思わず笑みをこぼしながら「すばらしい!」「もう果実みたいです。舌の上で出汁があふれでてくる」と大絶賛。おそば屋さんや料亭で出てくるだし巻き卵の味に仕上がっており、求めていたライブ感やジューシーさを再現できたとのことです。

すばらしいだし巻き卵が完成
すばらしいだし巻き卵が完成

 最後に、だし巻き卵のコツとしてGenさんは「出汁の分量は100ミリ程度」「巻くたびに油を塗る」「薄く巻く(スライド方式)」「鍋肌はしっかり高温に(卵液をそそぐとき以外は鍋を離して低温に)」と総括。とはいえ、関西のおいしいだし巻き卵を作る地域の料理人にはやはりかなわないと語っていました。

「手間も温度も難しすぎる」「奥が深い」と反響

 この動画のコメント欄には「手間も温度も難しすぎる」「一個目から十分上手なんですが……」「いつも適当に白だしと水入れてたから、うまく巻けるときと巻けないときの差が水分量って初めて分かった!」「だし巻きってもはやお菓子作りだよね。普段の料理とは求められるスキルが違いすぎる」「奥が深い」「プロってマジですごいんだなって改めて思った」「焼き目ばちばち砂糖あまあまの母さんの卵焼きが大好きだった」といった声が寄せられています。

 Genさんはこの他にもYouTubeチャンネル「Genの炊事場 SUIJIBA」で多数の料理動画を公開中。X(Twitter/@GensEssay)でも料理などの情報を発信しています。

「Genの炊事場 SUIJIBA」動画まとめ

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動画提供:YouTubeチャンネル「Genの炊事場 SUIJIBA

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