ねとらぼ
2025/12/10 08:05(公開)

暴れ放題だったサザンカ→プロがお手入れすると…… 花も楽しめる“時短テク”に「見事な仕上がり」「気持ちよい」

 秋の終わりから冬にかけて美しい花を咲かせるサザンカを、できるだけ時間をかけずにお手入れする方法がYouTubeで紹介されました。動画は記事執筆時点で2万4000回以上再生されています。

【サザンカの剪定】すっきり樹形で花を楽しめる時短お手入れ法(2025年11月)
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サザンカのシンプルな剪定方法

 動画を投稿したのは、草木のお手入れアドバイザーの岩井淳(サントーシャじゅん)さん。庭、園芸、自然に関する情報をYouTubeチャンネル「みどりと共に サントーシャじゅん」で発信しており、以前にはガーデニングに欠かせない剪定バサミのお手入れ方法を教えてくれました。

 今回はできるだけ時間をかけずに、花も楽しめる、サザンカのシンプルな剪定方法を教えてくれるようです。

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前回の剪定から2年以上経過

 剪定の対象となるサザンカは樹高が約3.5メートル、幅が約1.5メートルの木で、あちこちの枝が伸びてだいぶ暴れている状態となっていました。

約2年ぶりに剪定を行います
約2年ぶりに剪定を行います

 これまで何度も剪定をしている木ですが、前回の剪定から2年以上経過していること、ほぼ放任状態だったこと、植え付けから30年以上は経過しており、かつかなりの強剪定をされたことのある木であることから、かなり伸びが強いのだとか。

かなり立派な木です
かなり立派な木です

 そんなサザンカの現状は、すでにつぼみがついていて開花を待っている段階です。紹介するのは、こういった花が咲こうとしている段階でも簡単にできて花も楽しめる効果的な剪定方法です。

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剪定のポイントとは……?

 じゅんさんが教えてくれるサザンカの剪定のポイントは「輪郭から飛び出た長い枝を、生え際(分岐点)から切除する」という一点に尽きるとのこと。この場合の「輪郭」とは、葉っぱの密度が高いところと考えればいいそうです。

剪定のポイントはたった1つとのこと
剪定のポイントはたった1つとのこと

 その輪郭から出ている枝を見つけたら幹の方に向けてたどっていき、剪定バサミを使って可能な限り奥の方にある枝の付け根、もしくは枝分かれしているところで切除します。

輪郭から飛び出す枝を発見
輪郭から飛び出す枝を発見

花の数を減らさず樹形を整えていく

 実際に切った枝を見てみると、枝先にはほとんど葉がついておらず、急成長していたことがうかがえます。ほぼつぼみや花も付いていないため、花を楽しめる枝ではなかったようです。こういった枝を切ることにより、極力花の数を減らすことなく、樹形を整えていくことが「肝」になるのだとか。

 なお、サザンカは伸びが穏やかで、短めの枝の先につぼみが付くことが多いとのこと。そのため短くて輪郭から出ていない枝は、極力切らない方がいいそうです。

 また、シンプルに剪定しようとすると刈り込んでしまう人が多いですが、特に花芽が出てこれから花が咲くこの時期に刈り込むと、花の数が減って見た目が硬い印象になってしまうそうです。そのため長い枝や硬い枝をピンポイントで切る“シンプル剪定”をしているのだといいます。

付け根を切ります
付け根を切ります

枝を切る際の注意点

 じゅんさんはその後も輪郭から飛び出している枝を探し、つぼみが付いているところは可能な限り避けつつ、次々と枝の根元を切っていきます。なお、枝を切る際は中途半端なところではなく、付け根や枝分かれしているところを切ってほしいとのこと。そうしないと枯れ枝になったり、芽が出て枝が不用意に増えてしまったりすることがあるそうです。

 つぼみを残すために枝を途中で切る場合は、つぼみが上側や内側でなく、外側に伸びている穏やかな枝を残す「切り返し剪定」をすると自然に仕上がるそうですよ。

枝を途中で切る場合は、残す枝の向きを考えます
枝を途中で切る場合は、残す枝の向きを考えます

 その後は上の方に生えている、太くて強い枝をのこぎりで切ることに。切り落とした太い枝を見てみると、やはりつぼみは付いていませんでした。立派な枝であっても、花を楽しむという意味では剪定してしまった方がよいことが分かりますね。

かなり暴れていたサザンカの木
かなり暴れていたサザンカの木
すっきりと、かわいらしい見た目になりました
すっきりと、かわいらしい見た目になりました

 剪定中は輪郭を意識して残せる枝は残しますが、輪郭のためにつぼみが付いていない枝を残してもいいとのこと。同じ要領で剪定を続け、大きな切り口に癒合剤を塗ったら作業完了です。暴れていたサザンカの木は強い枝が抜けてすっきりした上に、しっかりとつぼみを確保することができました。

別の角度から、あちこちから飛び出していた枝も
あちこちから飛び出していた枝も
根元から切ったおかげで、コンパクトにまとまりました
根元から切ったおかげで、コンパクトにまとまりました

「いい勉強になりました」「とても美しい仕上がり」と反響

 動画には、「いつも丁寧な説明で素人でも理解できいい勉強になりました。ありがとうございます」「いつものことながらとても美しい仕上がり。じゅんさんの剪定を見ていると自分も剪定したくてうずうずしてしまいます」「強い枝を一気に剪定されているのを観るのが、気持ちよいですね。実家のサザンカも花芽に気をつけながら、一気に切ってみます」といったコメントが寄せられていました。

 じゅんさんは、草木のお手入れに関する情報をYouTubeチャンネル「みどりと共に サントーシャじゅん」の他にもInstagram(@santosha_jun)で発信中です。また、個人向けの剪定レクチャーをWebサイトで受け付けています。

「みどりと共に サントーシャじゅん」動画まとめ

【ナンテン(南天)の剪定】赤い実を毎年楽しめる手入れのコツ(2025年11月)
【シキミ(樒)の剪定】長期間コンパクト&風情よく維持できる手入れ(2025年11月)
【松の手入れ(秋冬編)】枝のタイプ別にもみあげ&剪定を実演します(2025年11月)

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