東京メトロ銀座線・神田駅のプラットホームに設置されている「ガラスケースで守られた鉄の柱」が、X(旧Twitter)で1200万回以上表示されるなど大きな注目を集めています。古い柱のようですが……それにしても、なぜ?
古い柱を守ってる……?
話題のきっかけは、Xユーザーのふもさん(@fumokmm)による投稿。「なんでこんな鉄骨注(※後に鉄骨柱と訂正)がガラスケースで守られてるの?」とのコメントとともに、神田駅のコンコースにあるふしぎな柱の写真をポストしました。
写真を見ると、古い鉄製の柱が立派なガラスケースで囲われています。中がよく見えるようにライティングまでされているため、建物の構造上必要という目的のものでもなさそうです。とはいえ、どこかノスタルジックな魅力があります。
この柱、実は歴史的遺構
実は、この柱は歴史的遺構で、鉄鋼框(てっこうかまち)と呼ばれるものです。銀座線の浅草~上野間は、昭和2年(1927年)に東洋初の地下鉄として開通。その後、昭和9年(1934年)にかけて新橋駅まで全通しました。この区間にはH型鋼を大量に使用した鉄鋼框構造など、貴重な土木構造物が多く存在するとして、平成20年(2008年)には「選奨土木遺産」に認定されています。
きっかけは東京五輪に向けたリニューアル工事
東京メトロは2015年より、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会開催に向けて銀座線各駅のリニューアル工事を実施しました。下町エリア7駅では貴重な歴史を生かし、開業当時の雰囲気から親しみを感じられる駅とすることをコンセプトにデザインが決定されました。
神田駅のテーマは「昭和のオフィス街」。新しいものと古いものが混在する神田の「まちなみ感」を表現することになりました。そこで考えられたのが、プラットホームの鉄鋼框の活用。ガラスで仕上げ、照明で演出されることとなったのです。
浅草駅は「祭りの街」、上野駅は「美術館のある街」、末広町は「電気の街」など、他の駅でも周辺地域の町並み、文化、歴史など土地の記憶が感じられる個性的な駅へとリニューアルがされています。いろんな駅を見て回りたくなりますね。
「なんかワクワクします」などコメント欄も大盛り上がり
投稿には、普段見かけないガラスケース入りの鉄柱にさまざまな感想が寄せられました。「なんでコレだけなんですかね?」「なんじゃこれ」「どういうこと?」「なんかワクワクします」「これ見るの好きです」「リベット打ち!」など不思議がる声や温かい声が多くあがっています。
画像提供:ふも(@fumokmm)さん
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