「女性向け萌えゲーは安定市場」――“携帯TV電話”で遠恋するSLG

男性向け萌えゲームは曲がり角を迎えていてリスキーだが、女性向け市場は安定している――女性向け恋愛SLG「マージナルプリンス」は、好みのぶれない女性ファンがターゲット。キャラ音声には人気声優を起用し、声優ライブも計画。メディアミックスで収益をあげる。

» 2005年02月01日 18時35分 公開
[岡田有花,ITmedia]

 「男性の“萌え”には波があるが、女性の“萌え”はバラツキが少ない」――クリアキューブの有馬あきこ社長は、女性向け恋愛シミュレーションゲーム(SLG)「マージナルプリンス」を開発した背景をこう語る。好みのぶれない女性ファンに末永くプレイしてもらう狙いだ。テーマソングを収録したCDや、世界観を再現した漫画も発売。声優ライブも行うなど、ゲーム以外からも収益もあげる計画だ。

 マージナルプリンスは、全寮制の男子校「聖アルフォンソ学院」に留学中の高校生との遠距離恋愛を楽しむiアプリ対応SLG。プレーヤーは携帯電話の画面の向こうにいるキャラクターと“TV電話デート”を重ね、親密になっていく。5月11日にNTTドコモの505iシリーズ以上向けに配信開始で、月額315円。au向けにも夏ごろ配信する予定。システムは日本ユニシス情報システムが担当する。

 「女性向け恋愛SLGファンは1〜2万人程度。市場としては小さいが、男性向けと比較してジャンルも少なく、ファンが固定化している」(有馬社長)。目移りしない固定ファンは、長くプレイして欲しい月額料金制ゲームの格好のターゲット。10〜40代と幅広い年齢層を取り込みたい考えだ。

「美しい音声や画像を楽しんで欲しい」と有馬社長

 キャラのセリフはすべてボイス付き。青二プロダクションと協力し、置鮎龍太郎さんなど豪華声優陣をそろえた。ゲームは対話形式で進み、選択肢によって好感度やストーリーが変化する。好感度が上がれば、キャラの着信ボイスや、テーマソングの着うた、待ち受け画像などがもらえる。

置鮎龍太郎さん演じるジョシュア・グラント。「名門グラント一族の娘とローレト公国公子の子息」という設定
声優陣。左から岡本寛志さん、野島健治さん、置鮎龍太郎さん、森田成一さん、三宅淳一さん、菅沼久義さん。置鮎さんは「携帯で聞き取りやすいよう、はっきり発音しようと心がけた」と話した

 「携帯電話用の恋愛SLGは、コンソール機からの移植は多いが、オリジナルは初」(有馬社長)。携帯ならではのイベントとして、誕生日などを登録しておけば、仲良くなったキャラから電話がかかってくるという機能を備えた。

 NTTコミュンケーションズの音声認識技術「Vポータル」を活用し、登録した日時に「お誕生日おめでとう」などと電話が。応答すれば「どうしてもお祝いを言いたくて。またかけるね」などと話してくれる。20秒以上応答しなければ「ごめん、突然迷惑だったね。またかけるよ」などと言って切れる。「キャラから電話がかかってくるという乙女の夢を実現した」(同社)。

 プレーヤーを飽きさせないよう、3カ月に1回新キャラを投入。既存キャラのシナリオも2カ月に1回アップデートする。第1回のゲストキャラはピアニストの染谷俊さん。テーマ曲の作詞作曲や、キャラボイスも本人が担当する。

「僕のキャラの足が長すぎてびっくりした」と染谷さん。ゲーム内でもピアノを演奏する

 音楽にも力を入れた。「福耳」のヒット曲「星のかけらを探しに行こう〜Again〜」を手がけたことで知られる馬場一嘉さんをテーマソングの作詞作曲に起用。「キャラクターのファンだけでなく、Jポップとして受け入れられるクオリティにした」(馬場さん)。

 キャラ音声やテーマソングを収録したCDは7月に発売予定。漫画も発売する計画だ。直販のほか「アニメイト」や「秋葉原メッセンサオー」などで販売する。

「どんな人でも納得してもらえる曲になった」と馬場さん
7月発売予定のCD

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